スポーツ漫画の中でも、特に作品数が多いのが野球漫画。
野球というスポーツそのものの人気に加え、甲子園を目指す主人公のひたむきな努力、仲間たちとの熱い友情などが描かれることが多いため、広く読まれているジャンルです。
今回はそんな野球漫画の中でも、一際特殊で目立っている作品をご紹介します。
野球漫画特有の熱い青春を描きながらも、他の作品とは一線を画した面白さを秘めている漫画『忘却バッテリー』。
一度読んだら、アナタもきっとハマります!!
それでは早速『忘却バッテリー』を紹介していきます!
『忘却バッテリー』みかわ絵子(集英社) 基本情報
まずは『忘却バッテリー』の基本的な情報について説明していきます!
『忘却バッテリー』あらすじ
中学球界で名を馳せるも野球から遠ざかっていた天才たちが都立の野球無名高校で偶然集結。完全無欠の剛腕投手・清峰葉流火(きよみねはるか)。その相方(バッテリー)、切れ者捕手の“智将”要圭(記憶喪失により現在、素人!)。そして、かつて2人に敗れ散った者たち…。巡り合い、再び動き出す彼らの高校野球ストーリーがいま始まる!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/537455/vol_no/001
超豪速球ピッチャーの清峰葉流火と天才キャッチャー要圭の二人が中心となって進んでいく物語です。
恐るべき強さで数々の対戦相手を圧倒し絶望の淵に落としてきた彼らは、なぜか野球部のない都立小手指高校に進学します。
実は圭は進学先が決まる前に交通事故にあっており、野球を続けていなかったのです。
そんな二人がなんの因果か、自分たちが打ち負かしたせいで野球を辞めてしまった者たちと出会い、甲子園への道を歩み出していくことになります。
…とまあ、あらすじを読んだだけならなんともシリアスな物語に感じたかもしれませんが、実際に本編を読んでみるとそんなイメージは完全に吹っ飛びます。
とにかくギャグ展開の連続なのです。
完全に斜め上をいくふざけ倒した野球漫画『忘却バッテリー』、まじでクセになります。
非常に話題を集めている作品でもあり、2020年1号の週刊少年ジャンプ(集英社)に出張掲載された後に電子書籍版の第7巻の売り上げが前巻比245%に爆増したそうです。
ジャンプ+(集英社)の代表作として『地獄楽』や『SPY×FAMILY』と共に挙げられるほどの人気作品となっています!
作者・みかわ絵子さんとは?
参照:https://twitter.com/mikawaeco/photo
みかわ絵子さんは2014年、講談社の新人賞であるアフタヌーン四季賞2014年夏のコンテストにおいて『red hospice』が準入選。その後、2015年に読み切り『のらりーまんとにーと姉ちゃん』がgood!アフタヌーン(講談社)に掲載されデビューします。同誌において演劇を題材とした『ブタイゼミ』の連載も開始。
2017年には『SF男女物語』がジャンプ+に掲載され、2018年からは当作品『忘却バッテリー』の連載がスタート。ジャンプ+を引っ張る主力作品となっています。
また『忘却バッテリー』は、次にくるマンガ大賞2019のWebマンガ部門において第6位を受賞しています!
『忘却バッテリー』の3つの魅力を徹底解説!
ここからは『忘却バッテリー』の魅力的なポイントについて、大きく3つに分けて解説していきます!
魅力①:要圭のギャップがすごい!笑
この作品1番の魅力はなんと言っても要圭のギャップでしょう。
記憶喪失となってしまった圭は今まで野球漬けだった反動からか、とにかくぶっ飛んでます。アホの子なんです。
自己紹介でクソつまらんボケかましてきます。
参照:https://kei-88.hatenadiary.com/entry/2019/04/10/180820
渾身のボケなんてパイ毛ですからね。
まじでオモんない。笑
参照:https://twicomi.com/manga/mikawaeco/1070821178321719296
放課後友達と遊んだり休日彼女とデートしたり。そんな高校生活を送りたかった記憶喪失中の圭は、野球部に入ること自体めちゃくちゃ嫌がります。
結果野球やることになりますが、練習も真面目にできません。
参照:https://booklive.jp/bkmr/boukyaku-battery#i-17
でも、嫌々でも元々は智将と呼ばれた天才キャッチャー、体がしっかり覚えてるんですよ。
普段はチャランポランですが、さすがと言わざるを得ません。
参照:https://booklive.jp/bkmr/boukyaku-battery
少しずつ記憶が戻っているのでしょうか。
このたまに出てくる智将モードがまじでかっこいい。
普段が普段なだけに、この圧倒的振り幅にイチコロです。
魅力②:登場人物一人ひとりがしっかり深掘りされている
記憶喪失という大きな特徴を持っている圭に焦点が当たるのは当然ですが、他の選手たちもかなりしっかり描かれています。
まずは圭の相棒、清峰葉流火。
参照:https://mangazuki.biz/battery/
圧倒的なフィジカルから繰り出される140kmの本格右腕。
彼はその剛腕で、圭と共に数々の対戦相手の心を打ち砕いてきました。
そんな天才ピッチャーがなぜ野球部のない学校にいるのか。
そう、要圭がいるからです。
幼少期からずっと圭と共にバッテリーを組んできた清峰は、彼のことが大好きなのです。
ずっと圭の復活を待っています。
参照:https://twitter.com/tom20180418/status/1041701684509007872?lang=eu
圭が対戦相手に「パイ毛〜」と言ってドンずべりした時、この怒りようです。
要圭への信頼厚すぎます。
続いて、かつて二人に敗れた藤堂葵と千早瞬平。
この二人は超高校級のプレイヤーですが、清峰と圭の圧倒的な才能を見て挫折してしまいます。
野球をスッパリ辞めて余計な未練を残さないように、わざわざ野球部のない小手指高校を選んだ二人。
蓋を開けてみれば、自分たちが辞めることになった元凶がいるんですから驚きです。
参照:https://booklive.jp/bkmr/boukyaku-battery
そんな二人に「俺に負けたのか」と問いかける清峰。
そりゃ火がつきますよね。
結果的にこの二人とも一緒に野球をすることになります。
野球に未練なんてないって言ってた二人ですが、ちょっとつつかれるとこの反応。
可愛いです。笑
他にも仲間からの信頼が厚くクセの強いチームメイトたちのまとめ役・山田太郎、野球部の体育会系のシステムに馴染めず中学野球をやめてしまったが趙俊足の土屋和季など、個性的で頼れる仲間たちが一人ひとり丁寧に描かれています。
みんなそれぞれ複雑な過去を抱えていて、ついつい共感してしまうのです。
魅力③:ギャグ展開がズバ抜けて面白い!
要圭を筆頭に、ギャグをガンガンかましてくるのが3つ目の魅力。
ギャグのセンスもなかなか尖っててめちゃめちゃ面白いんです。
清峰葉流火・要圭バッテリーがどうしても欲しかった強豪・帝徳高校の監督。
対戦相手に二人がいて、打線が押さえ込まれると泡を吹いて倒れてしまいます。
「ハイパーつよつよ1年生」ってめっちゃパワーワードじゃないですか?笑
しまいには「あたしをグレッチでぶって」とか言い出します。
てかこの監督、椎名林檎聴いてんのかよ。。。
シリアスな展開の中でもこういったギャグが散りばめられていて、不意打ちで爆笑してしまいます。笑
『忘却バッテリー』の名言
ギャグ展開多めな『忘却バッテリー』ですが、結構グッとくるセリフが出てきます。
「人の努力否定すんの禁止な」
めちゃくちゃ当然のことなんですが、改めて言われるとすごく沁みます。
特に清峰は努力が100%返ってくるタイプ。
そんな清峰にしっかりと言葉にしてこれを伝えられるのもすごいです。
「赤の他人が“いい人”なのは 俺らが勝ってる間だけだ」
このセリフもかなり深いですよね。
確かに現実でも、チヤホヤされるのは成功している時だけ。
失敗すると掌を返すように離れていきます。
日本は特にやり直しの効かない国ですし。
ギャグが多い作品だからこそ、ときたま出てくるこういったセリフのインパクトは非常に大きいです。
『忘却バッテリー』魅力を紹介!まとめ
参照:https://avexmovie.jp/boukyakubatteri-netabare/
ここまで『忘却バッテリー』の魅力をお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
個性的な登場人物によるギャグ満載の展開かと思えば、シリアスで深い場面も出てくるギャップの大きいマンガ。
このギャグとシリアスの振り幅がこの作品最大の魅力かもしれません。
笑って泣いて楽しめる新感覚野球漫画『忘却バッテリー』、気になった方は是非読んでみてください!
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