【100人いれば100通りの個性】漫画『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平)レビュー

この物語の舞台は、誰もが特定の個性(という名の特性)を持つ世界。
炎を自由自在に操れたり、透明になれたり、マッハで走れたり…。
だが、強力な個性を持ったばっかりにそれを悪用して世の中を危険に陥れる輩も多く存在する。
そんな悪者たちの前に立ちはだかり、街の平和を守るのが英雄(ヒーロー)である。
子供達は皆ヒーローに憧れ、雄英高校(通称:ヒーローアカデミア)への入学を志すのだ。
 
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今や「『週刊少年ジャンプ』の顔」と言っても過言ではないほど大人気となった漫画『僕のヒーローアカデミア』を紹介したい。
 
 
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それでは早速『僕のヒーローアカデミア』を紹介してゆこう。

 
 
 

漫画『僕のヒーローアカデミア』あらすじ

多くの人間が“個性”という力を持つ。だが、それは必ずしも正義の為の力ではない。しかし、避けられぬ悪が存在する様に、そこには必ず我らヒーローがいる!ん?私が誰かって?HA―HA―HA―HA―HA!さぁ、始まるぞ少年!君だけの夢に突き進め!“PlusUltra”!!
 
 

ヒーロー候補生たちの成長譚!

ヒーローをテーマにした物語は数多く存在する。
だが、ヒーローになる前の卵たちを主役にした物語は珍しいのではないだろうか。
主人公・緑谷出久(みどりやいずく)もヒーローに憧れ、アカデミアの門を叩いた生徒の一人。
 
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ヒーローを志す仲間たちと共に、緑谷少年が立派なヒーローへと成長してゆく過程は、まるでヒーロー映画の「エピソード0」を観ているような感覚である。
憧れた理想のヒーロー像と、実力不足な実際の自分とのギャップに苦しみ葛藤したり、もがく中で自分の個性を最大限に引き出す術を獲得して行ったり、ヒーローとして求められる条件や素養が多い分、彼らはハイスピードで成長するのだ。
 
 
いつの時代も夢に向かってひた走る若者は清々しく、そんな彼らの姿は読者である我々にパワーを与えてくれる。
やはり王道の少年漫画は、溢れんばかりのパワーが大きな魅力である。
 
 

個性と個性がぶつかり合う戦闘シーンが大迫力!

ヒーローアカデミアの生徒たち(または教師陣)のバラエティー豊かな「個性」も、この作品の魅力的なポイントだ。
 
 
例えば、緑谷少年の幼馴染であり彼をライバル視しているクラスメイトの爆豪勝己(ばくごうかつき)は、拳から爆発を起こすことが出来る。
同じくクラスメイトであり、緑谷少年に想いを寄せる麗日お茶子 (うららかおちゃこ)は、触れたものを無重力状態にすることが可能。
学級委員長の飯田天哉(いいだてんや)は、超高速で走ることが出来る個性を持っている。
肝心の緑谷少年はというと、個性が無いという個性:「無個性」で生まれてくるのだが、国民のヒーローであるオールマイトからヒーローの素養を認められ、彼の力を受け継ぐこととなる。(一体どんな個性なのか、本作でチェックしてみてほしい。)
 
このように、それぞれが多種多様な「個性」を持っており、そんな生徒たちが一堂に会する学園はそれだけで面白いのだ。
 
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さらに、本作の最大の魅力は戦闘シーンである。
個性と個性の激しいぶつかり合いが、臨場感たっぷりに描かれているからだ。
多角的なアングルから、細かいカットでコマが描かれており、まるでその場にいるような感覚を味わうことが出来る。
そして多種多様な個性が衝突するとき、そこに我々が考えもしなかった応用の仕方や戦略が生まれたりする。
そんな意外性もまた、戦闘シーンを魅力的なものにしているのである。
 
 

漫画『僕のヒーローアカデミア』まとめ

 
本作は、「次にくるマンガ大賞 これから売れてほしいマンガ 第1位」に輝くなど、日本の権威ある漫画賞を数多く受賞している。
そしてその人気は国内にとどまらず、海外でも「ヒロアカ」旋風を巻き起こしているようだ。
既刊21巻(2019年1月現在)と盛り上がってきているこの漫画、ぜひ多くの人に読んでいただきたい。
自然とパワーがみなぎってくるような、王道少年漫画である。

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