書店員でありながら、本よりも映画を見ているかも知れません。
そして、また凄い映画を見てしまいました。
映画『グレーテストショーマン』
全米で2017年12月10日に公開されるやいなや、初週はそこまで動かなかったものの、
口コミで評判が広がり興行収入1億円を超える大ヒット。全米週末興行成績でも5位に輝いています。
さらに、映画のサウンドトラックが全米のヒットチャートで1位に輝く人気っぷり。
下馬評に左右されず純粋な口コミによって広がっていく人気は、作品の底力の証明と言っても過言ではありません。
僕も映画館で予告を見た段階から観るつもりでクラウチング的体勢を整えておりました。
今回はそんな映画『グレーテストショーマン』の魅力を余すところなくおすすめ致します!
映画『グレーテストショーマン』とは
基本情報
19世紀に活躍した伝説のエンターテイナー、P・T・バーナムを『X-MEN』シリーズや『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが演じるミュージカル。
空想家の主人公が卓越したアイデアと野心で世界中を熱狂させるさまと、ロマンチックな愛の物語が描かれる。
監督はマイケル・グレイシー。ミシェル・ウィリアムズやザック・エフロンらが共演。
『ラ・ラ・ランド』で第89回アカデミー賞歌曲賞を受賞した、ベンジ・パセックとジャスティン・ポールが音楽を担当している。
参照:Yahoo!映画
あらすじ
19世紀半ばのアメリカ。幼なじみの妻チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)を幸せにすることを願い、挑戦と失敗を繰り返してきたP・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、オンリーワンの個性を持つ人々を集めたショーをヒットさせ、成功をつかむ。
しかし、バーナムの型破りなショーには根強い反対派もいた。
裕福になっても社会に認めてもらえない状況に頭を悩ませるバーナムだったが、若き相棒フィリップ(ザック・エフロン)の協力により、イギリスのヴィクトリア女王に謁見するチャンスを手にする。
レティ(キアラ・セトル)たちパフォーマーを連れて女王に謁見したバーナムは、そこで美貌のオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と出会う。
彼女のアメリカ公演を成功させれば、一流のプロモーターとして世間から一目置かれる存在になれる。
そう考えたバーナムは、ジェニーのアメリカ・ツアーに全精力を注ぎ込むと決め、フィリップに団長の座を譲る。
そのフィリップは、一座の花形アン(ゼンデイヤ)との障害の多い恋に悩みながらも、ショーを成功させようと懸命に取り組んだ。
しかし、彼らの行く手には、これまで築き上げてきたものをすべて失いかねない危険が待ち受けていた。
正直に言って、もう一回1800円払って観たいです。
映画館に映画を2回観に行く友達の話を聞いて、「それはブルジョアの発想」と自虐と嘲笑をしていた僕ですが、この映画においては2回でも3回でも観に行きたいと思ってしまいました。
そんな迫力満点の映画『グレーテストショーマン』の見どころを厳選5つご紹介します!
映画『グレーテストショーマン』の見どころ厳選5つをご紹介!
さっそく胸の高ぶるを抑えつつ、映画『グレーテストショーマン』の見どころを書いていきます。
見どころ① 圧倒的大迫力のミュージカルシーンに度肝を抜かる!
これは一番の見どころであり、おすすめポイントであり、僕が2回、3回と観に行きたいと思ってしまった理由です。
この映画の魅力はミュージカルシーン無しには語れません。
映画『グレイテスト・ショーマン』予告D
この予告動画をご覧いただければ、わかっていただけます。
実力派俳優たちの安定感抜群の歌声と、自由でダイナミックで爽やかなダンス。
そしてやっぱり音楽そのものの迫力に圧倒されちゃいますね。
この音楽、全部オリジナルの楽曲であり、作詞・作曲は、映画『ラ・ラ・ランド』で作詞を担当したベンジ・パセックとジャステイン・ポールです。
おすすめのポイントが多すぎる本作のミュージカルシーンですが、僕は特に見どころに挙げたいシーンはこちら。
主人公 P.T.バーナムがBARで演出家フィリップを引き入れる交渉シーン
ショーの演出家としてフィリップに声をかけるバーナムと、それを突っぱねるも取り分交渉の末OKするフィリップの一連のやり取りを、軽快な音楽とBARのグラスを使った緻密なダンスで歌い切るシーンです。
2人(ヒュー・ジャックマンとザック・エフロン)の安定感と、BARならではの表現に、ワクワクしっ放しでした。
曲は「The Other Side」
サーカスの団員がバーナムに背を向けられた悲しみから立ち上がるシーン
社交会場をサーカスのメンバーが闊歩し、歌い踊りながら悲しみや怒りを「これが私なんだ」とポジティブなパワーに変換していく様子が描かれています。
何と言ってもヒゲの生えた女性役のキアラ・セトルの歌声に、ただただ圧倒されます。
歌詞のメッセージ性も相まって、本当に感動するシーンになっています。ぜひ観てほしい。
曲は「This is Me」
ちなみに2017年、バブリーダンスで一世を風靡した登美丘高校ダンス部の皆さんがこの「This is Me」を爽やかな等身大の振り付けで踊っている動画が話題です。
僕もストリートダンスを7年ほどやっていましたが、皆さん圧巻です。
Tomioka Dance Club for The Greatest Showman – This Is Me [Official Music Video]
フィリップとアンの恋と決意の空宙シーン
演出家フィリップと、空中ブランコを得意とするサーカスの団員アンとの、階級や人種を超えた愛のカタチを、宙づりのデュエットで表現します。
はっきり言います、このシーンがこの映画のベストシーンでした。本当に素晴らしすぎた。
演じるのは前述のザック・エフロンと、注目女優ゼンデイヤです。
曲は「Rewrite The Stars」
もっともっと紹介したいミュージカルシーンばかりなのですが、とりあえず。
音楽を聴きたい方はこちらで全て味わえます。
なんせ全米ヒットチャートで1位とりまくってるサントラですからね。
僕ももう買っちゃいました、これは笑
見どころ② ダイバーシティーへの賛美に共感!
この映画はフリークスと呼ばれ、世間では「隠されてきた」存在だった人たちに焦点を当て、彼らが自分らしく活躍する姿を描いています。
この描写には賛否両論あり、僕も批判的意見が出るのは、そうだろうなと思いました。
ですが、やはりダイバーシティーに対してもっとオープンであろうという社会・世間への訴えであることは間違いなく、それ自体を肯定的に捉えることは良いと思います。
何よりも演じているサーカスメンバーたちの生き生きとした表情に、ポジティブな気分になれます。
見どころ③ 舞台のような世界観の風景が圧倒的映像美!
映画『グレーテストショーマン』の舞台は、主に19世紀のニューヨーク。
バーナム一家が暮らすのは、貧しいアパートですが、その建物の雰囲気といい、外の階段といい、屋上での洗濯物干しといい、何ともオシャレに映ります。
そして街並みやイギリスへ向かう汽車。
全てがまるで舞台のセットのような華やかさとオシャレさを醸し出しているのです。
映画を観ているけど、舞台を見ているようでもある、そんな不思議な感覚にさせられました。
この風景、映像美がミュージカルシーンではテンポよく切り替わっていき、見ごたえ抜群のおすすめポイントです。。
見どころ④ 主人公 P.T.バーナムの葛藤が人間的で切なくなる!
実際のP.T.バーナムさんの写真です。
映画『グレーテストショーマン』では、主人公のP.T.バーナムがフリークスと呼ばれ世間で隠されてきた存在の人たちを集めてサーカスを主催するのですが、この興行をよく思わない人も多数いました。
それは劇評論家であったり、街の人であったり、上流階級の人間であったり。
もともとは家族との生活を幸せにするために始めた興行が、世間に自分を認めさせたいという承認欲求に突き動かされていたことに気づく場面や、ダイバーシティを肯定していたはずの自分が、結局世間の目から彼らを隠そうとしてしまっている場面。
バーナムの良くない部分が垣間見え、それがなんとも人間的なのです。
葛藤し本当に大切なものは何かを見出すクライマックスは、爽やかな気持ちで観れるシーンで、超おすすめです。
見どころ⑤ 躍動感あふれるカメラワークに心踊る!
映画『グレーテストショーマン』の一番の見どころである、圧巻のミュージカルシーンを支えているもう一つの注目ポイントは「カメラワーク」です。
この映画のカメラワークは非常に自由自在で立体的で、まるで自分が宙を舞うアンの視線で物語を見ているような気分になります。
特にショー本番のミュージカルシーンでは、動き回るメンバーとそのカメラワークの動きがバッチリとハマり、圧巻さに拍車をかけています。
もうこれに関しては、観ていただくしかない。
感じていただくしかない。
映画『グレーテストショーマン』には、そんな魅力があります。
あえて、物足りなかった点を言うならば
ストーリー展開
物語の展開が、少しご都合主義のような綺麗にまとまった印象を受けました。
こちらも映画評論家の方々の意見が分かれたところだそうです。指摘されていることはすごく分かりました。
ただ、それを成立させてしまうミュージカルの迫力とポジティブな世界観が、ヒットにつながっていると言えるのかも知れません。
結局マイノリティーを見世物にしているのかもしれない
ダイバーシティーを賛美している良い映画ではあるものの、世間から不当な扱いを受けてきた人々をショーとして大衆に見せるという行動は、それ自体がダイバーシティーを否定しているとも感じられること。
またマイノリティーを排除しようとする世の見方を再生産(助長?)しかねない行動であるとも感じました。
その行動の倫理性が、この映画では問われることなく美談として描かれていますが、少し違和感を覚えたのも正直なところでした。
映画『グレーテストショーマン』をぜひ劇場で観て欲しい!
僕は以前『ラ・ラ・ランド』を飛行機の機内モニターで観て、後悔した経験があります。
いや、これは劇場の大画面と最高の音質の環境下で観るべき作品だったと。
時すでに遅し。初見のインパクトをなしにすることなどできません。
だからこそ、この作品は特に映画館で観ていただきたい。
映画館はやっぱりいいです。
そしてDVD化したら、こんなホームシアターセットを購入してでも観たいかなと思ってます。
奮発に値する興奮でしたよ。
まずは劇場でぜひ!
以上、興奮のレポートでした。。。
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