本棚にやたら平積みしてあると、どうしても買ってしまう性のようなものがあり、例に漏れず本著も即購入してしまいました。
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(佐藤航陽 著)
現在、私たちが当たり前のように生きている世界を取り巻く「経済」。
その本質を、時代の変遷を軸に解き明かしてゆく本です。
僕も一つ、読む前に勘違いをしていた部分があったので、予めお伝えしておきますが、
この本は、ビットコインやフィンテックに関して、限定的かつ詳細な情報を得るための本ではありません。
なーんだ、とお思いの方もいらっしゃるかとは思いますが、それよりももっと包括的であり本質的な話題を中心に扱っている本、と言うのが相応しいかと。
ちょっと難しそうな本だなーと敬遠してしまいそうな方もご安心ください!
まずこの本の良い点であり、この本を読むべき理由とも言える点を2つご紹介いたします!
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』を読むべき理由
①めちゃくちゃ分かりやすい!
基本的に経済に関して知識がほぼゼロな人にでも分かるような言葉で綴られており(僕も全く無知なので…)、非常に読みやすく分かりやすいです。
字が比較的大きい、というところも精神的な敷居を下げてくれているような気がして好感でした!
物事の因果関係と、その根拠を懇切丁寧に取りこぼしなく説明してくれるので、最後まで理解しながら読み終えることができました!
②未来に希望が持てる!
「経済」に関する時代ごとの歩みやそこで唱えられてきた考え方を遡るだけでなく、「今後」の経済のあり方に関しても方向性を示してくれます。
そして、示された方向の先は、私たちが(少なくとも今以上に)自分らしく生きることのできる世界になっていることをほのめかしてくれているのです。
ただ単に知識を蓄えるために読むのではなく、今後のテクノロジーや経済の変化に目を向け、
「来る時代に向けて自分自身をどのように前進させるべきか」人生の方向付けの手がかりとしても読む価値があると感じました。
じゃあそもそも、この本を読めば分かることってなんだ??
(※かなーりざっくりと要約してみました!もっと詳しく、という方は是非本を読んでみてください)
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』内容まとめ
お金ってそもそも何で必要なんだっけ?
お金には「価値」の保存・尺度・交換の役割がある!
「経済システム」とは?
経済システムとは「人が関わる活動をうまく回すための仕組み」である!
決して難しい概念などではなく、国家も会社組織もビットコインも商店街もWebサービスも、すべてが一つの「経済システム」と呼べる!
「資本主義」とは?
「お金」を中心に位置づける「経済システム」のこと!
資本主義社会では「お金」が生活や評価の軸となり、かなり重要なものとなった。
この現在の資本主義社会の問題点は、本来は「価値」を運ぶツールに過ぎなかったはずのお金が、(お金でお金を増やす金融市場などのように)それ自体を増やすことを目的とし、本来の「価値」から分離してしまっている点。
そして、お金にならない内面的な価値や社会的な価値が意味を持たなくなっていること!
資本主義の問題点をカバーする「価値主義」
実用的な価値だけでなく、内面的な価値や社会的な価値も、すべて価値として取り入れる概念。
これらの価値を可視化し、それを通貨として保存・尺度・交換することができる経済システムを「価値主義」という!
これからは、経済を「選べる」時代になってゆく!
「価値主義」のもと、お金だけでなく様々な価値を可視化して独自の「経済システム」を作ることで、幾つもの経済システムにまたがって生活できる時代になる!
上記の他にも、「発展する経済システムの特徴」や、「テクノロジーによって「作られる」経済」など、目から鱗の情報が盛り沢山の内容でした。
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』総評
とにかく「分かりやすい」の一言に尽きます。
そして「分かりやすく」ありながら、お金および経済システム、そして人間の根源的な欲求の本質に迫っている点が、とにかく凄い。
時代の今を生きる我々は知らず知らずのうちに近視眼的に世の中の流れを捉えてしまいがちですが、もっと俯瞰的に時代の変遷を見る視点を与えてくれる本です。
引きの画で見た時代は、確実に次のフェーズへと進化していて、そのことに気が付いたものからその進化に自身の生き方を適応させることが出来ると考えると、読まない手はない一冊と言えるのではないでしょうか。
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