皆さん、絵本は好きですか?僕は大人ですが、最近絵本の世界にどっぷりとハマってしまいました。子供だけでなく、大人が読んでもまた面白い、独特の世界観が魅力の絵本。
今日は絵本に興味はあるけど、まずどんな作品から選べば良いか分からない…という人に向けて、おすすめの絵本作家を厳選して20名ご紹介したいと思います!
絵本作家さんは当然ですが、日本人の方もいれば海外の方もいらっしゃいますが、今回は日本人の絵本作家さんに限定して紹介していきます。内容は名前や経歴、作風やおすすめの作品、そして今まで執筆してこられた作品などです。
子供に絵本を探している人、大人になって絵本に興味を持った人、ぜひ参考にしてみて下さい!
絵本作家①:かこさとし(加古里子)
1926年福井県武生(現・越前市)生まれ。東京大学工学部応用化学科卒で、工学博士、技術士(化学)でもある。大学卒業後、昭和電工に入社し、研究所で勤務しながら、セツルメント活動を行う。また、子ども会で、紙芝居などの活動にも従事する。
絵本デビュー作は『だむのおじさんたち』で1959年。物語絵本のほか、『かわ』『海』『宇宙』などの科学絵本も手がけている。
作風・タッチ
温かみのある絵が特徴。
かこさん自身でたくさんの資料をもとに丹念に調べ込まれて描かれていて、物語絵本だけでなく、科学絵本も数多く出版されています。
日本文化や行事、遊びについての本も多く、どの本も子どもたちのために、という思いのつまった本ばかりです。
代表作の紹介
『だるまちゃんとてんぐちゃん』加古里子 作・絵 (福音館書店)
かこさんは自身のエッセイで、だるまちゃんは5、6歳の今まで出会ってきた子どもたちがモデル、と語っています。てんぐちゃんの持っているものが羨ましく、欲しいと思っただるまちゃんはだるまどんに相談します。だるまどんはいろいろとだるまちゃんが欲しいと言ったものを探してきてくれますが、だるまちゃんの納得のいくものはなく、空回り。結局だるまちゃんは自分で考え、てんぐちゃんの持っている羨ましいものとそっくりなものを用意するのですが、だるまどんが出してくれるものたちの、ページいっぱいに並べられた絵がとっても素敵で、それを見るのも楽しい作品です!
『からすのパンやさん』作・絵:かこさとし (偕成社)
からすの一家の物語。パンやさんを営むおとうさん、おかあさんの元に生まれた、オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃんの4羽のお世話が忙しく、貧乏になってしまうのですが、家族みんなでパンづくりをしたところ、それが人気になって町中が大騒ぎになるお話です。
なんといってもパンの絵が魅力!!読み終わると食べたくなってしまうほど美味しそうなパンがたくさん描かれています。からすのことも大好きになる作品。
作品一覧
以下、かこさとしさんの作品一覧です。
- 『秋』(講談社)
- 『みずとは なんじゃ?』かこさとし 作/鈴木まもる 絵(小峰書店)
- 『コウノトリのコウちゃん』(小峰書店)
- 『かわ』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとてんぐちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとかみなりちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとうさぎちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんととらのこちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとだいこくちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとてんじんちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとやまんめちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとにおうちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとかまどんちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとキジムナちゃん』(福音館書店)
- 『だるまちゃんとはやたちゃん』(福音館書店)
- 『からすのパンやさん』(偕成社)
- 『どろぼうがっこう』(偕成社)
- 『富士山大ばくはつ』(小峰書店)
- 『マトリョーシカちゃん』ヴェ・ヴィクトロフ/イ・ベロポーリスカヤ原作 加古里子文・絵(福音館書店)
- 『かこさとし あそびずかん はるのまき』(小峰書店)
ほか
参考:
『未来のだるまちゃんへ』かこさとし(文春文庫)
『絵本の歴史をつくった20人』鳥越信 編(創元社)
『別冊太陽 日本のこころ248 かこさとし 子どもと遊び、子どもに学ぶ』(平凡社)
かこさとし公式サイト(https://kakosatoshi.jp )
絵本作家②:赤羽末吉
1910年東京都生まれ。1932年に満州へ。満州国美術展覧会では、影絵芝居の舞台裏を描いた「影戯」という作品で特選を取った。帰国後、挿絵・絵本の仕事をする。
デビュー作は50歳のときの『かさじぞう』(福音館書店)。その後、国内外の賞を数々受賞。また、木下順二作による舞踊劇『花若』という作品で、1962年に初めて舞台美術の仕事にも従事した。1990年に80歳で亡くなる。
作風・タッチ
満州にいた経験からも、日本の文化や四季の素晴らしさを感じていた赤羽さんは、日本の景色の美しさ、文化を大切にしながら絵本を作っています。日本の民話絵本が作品に多いです。また、墨絵を使ったり、大和絵風の絵を使ったりと、場面によって描き方を工夫している本があるのも特徴です。和紙を使って描かれたものや、金箔などを用いて仕上げた絵本もあり、その作品に合わせて制作をしていることがうかがえます。
代表作の紹介
『スーホの白い馬』大塚勇三 再話/赤羽末吉 画(福音館書店)
小学校の国語の教科書で読んだ記憶がある人も多いかもしれません。赤羽さんが、蒙古民族が住む満州の地区に建設されることになったチンギスハン廟の壁画を描くために行った内蒙古への取材旅行の経験が活かされています。スーホと白馬の絆に心動かされる作品。モンゴルの雄大な景色が絵本の画面いっぱいの見開き一面に広がるのもとても魅力で、今一度絵本で手に取ってみて欲しい作品です。
『おへそがえるごん』シリーズ(福音館書店)
画像は『おへそがえる・ごん ①ぽんこつやまの ぽんたとこんたの巻』赤羽末吉作・絵(福音館書店)
「赤羽版鳥獣戯画」と呼ばれる創作絵本。シリーズで3巻まであり、おへそを押すと、口から雲が出るかえるのごんと、お父さんを探すけんの旅模様が描かれています。1冊100ページ超えの長編作品で、子どもから大人まで楽しめる作品です。最近復刊されて書店に並んでいるのを見かけることも多いので、ぜひ読んでみてください!
>> 【名作絵本】『おへそがえる・ごん』シリーズが限定復刊!作品の魅力を余すところなくご紹介!
作品一覧
以下、赤羽末吉さんの作品一覧です。
- 『スーホの白い馬』大塚勇三 再話/赤羽末吉 画(福音館書店)
- 『だいくとおにろく』松居直 再話/赤羽末吉 画(福音館書店)
- 『ももたろう』松居直 文/赤羽末吉 画(福音館書店)
- 『白いりゅう 黒いりゅう』賈芝・孫剣冰 編/ 君島久子 訳 / 赤羽末吉 絵(岩波書店)
- 『絵本わらべうた』(偕成社)
- 『そら、にげろ』(偕成社)
- 『王さまと九人のきょうだい』君島久子 訳/赤羽末吉 絵(岩波書店)
- 『ほしになった りゅうのきば』君島久子 再話 / 赤羽末吉 画 / 蕭甘牛 採話(福音館書店)
- 『おおきなおおきなおいも』市村久子 原案/赤羽末吉 作・絵(福音館書店)
- 『鬼のうで』(偕成社)
ほか
参考:
『[新装版]私の絵本ろん 中・高校生のための絵本入門』赤羽末吉(平凡社ライブラリー)
『赤羽末吉 絵本への一本道』(平凡社)
『絵本の歴史をつくった20人』鳥越信 編(創元社)
ちひろ美術館「生誕111年 赤羽末吉展 日本美術へのとびら(https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/67277/)
絵本作家③:安野光雅
1926年島根県生まれ。24歳になる春に東京へ。画家。美術教師として働いていたが、36歳の時に画家として独立。初めての絵本は42歳の時の『ふしぎなえ』。美智子さまがすえもりブックスから出した本の装丁も担当している。読書を大切にしていて、独学で英語や文学、科学や数学など勉強をしており、その造詣が深い。1984年には国際アンデルセン賞画家賞を、1988年には紫綬褒章、2008年には菊池寛賞を受賞。2020年12月24日に亡くなる。
作風・タッチ
だまし絵や、風景画が多く、数学の絵本なども制作。ことばのない絵本も数多く、絵本は絵で読むものであることを感じられます。水彩画で淡い色彩で暮らしを繊細に描く、柔らかい作風で、俯瞰的な視点から描かれているのも特徴です。数多くの本が翻訳され、海外でも出版されています。
代表作の紹介
『旅の絵本』安野光雅 作(福音館書店)
風景がとても綺麗な作品。見開きの世界の中で、そこに登場している人たちそれぞれの物語があるのを想像できます。聖書や文学、映画や名画の名場面が引用されたり、おとぎ話の主人公も登場したり、さまざまな仕掛けも隠されています。コロナ禍でなかなか旅行に行けない今、お家でじっくり絵本を読みながら、旅をしている気分を味わったり、仕掛けを探したりしてみてはいかがでしょうか。
『もりのえほん』安野光雅 作(福音館書店)
森の絵だけで構成されていて、その森の絵の中に動物が隠されているのを見つけるのが楽しい作品。どこに隠されているのかという正解は載っていないので、よりじっくりと絵を見て堪能できます。
作品一覧
以下、安野光雅さんの作品一覧です。
- 『あいうえおの本』(福音館書店)
- 『ABCの本 へそまがりのアルファベット』(福音館書店)
- 『魔法使いのABC』(童話屋)
- 『はじめてであう すうがくの絵本1』シリーズ(福音館書店)
- 『ふしぎなえ』(福音館書店)
- 『ふしぎな さーかす』(福音館書店)
- 『さかさま』(福音館書店)
- 『旅の絵本』シリーズ(福音館書店)
- 『しりとり』(福音館書店)
- 『おおきなもののすきなおうさま』(講談社)
- 『もりのえほん』(福音館書店)
- 『サンタクロースのふくろのなか』(童話屋)
- 『かぞえてみよう』(講談社)
- 『繪本 即興詩人』(講談社)
- 『小さな家のローラ』作:ローラ・インガルス・ワイルダー/絵・監訳を担当(朝日出版社)
ほか
参考:
『芸術新潮 2021年9月号 特集 はじめてであう安野光雅』
『絵本の歴史をつくった20人』鳥越信 編(創元社)
安野光雅美術館ホームページ(http://www.town.tsuwano.lg.jp/anbi/anbi.html)
JBBY 日本国際児童図書評議会(https://jbby.org/hans-christian-andersen-award)
絵本作家④:にしまきかやこ
1939年東京生まれ。東京藝術大学工芸科卒。卒業後、「子どものアトリエ」という絵の教室を開く。お父さんは洋画家で、お母さんは洋裁をして家計を助けていた。日本版画家協会展新人賞、同奨励賞受賞。1967年『ボタンのくに』で絵本作家デビュー。『ちいさなきいろいかさ』で、第18回産経児童出版文化賞、『えのすきなねこさん』で第18回講談社出版文化賞絵本賞を受賞。
作風・タッチ
リトグラフや、刺繍とアップリケで作った絵本を出しているほか、水彩でも制作。その作品に合わせて様々な手法を使われています。優しく温かな色彩でのびのびと描かれていて、どこかホッと安心するような気持ちになります。
代表作の紹介
『わたしのワンピース』にしまきかやこ 作(こぐま社)
親子三代で楽しまれている、ワンピースの柄がどんどん変化していく楽しい絵本です。「ラララン ロロロン」と楽しそうな様子がリズミカルに伝わってきます。次々と変わるワンピースの模様に、着せ替え人形を絵本で楽しんでいるような気持ちにもなるかもしれません。出版されてから数年して「図書館の書棚にいつもない本」となり、子どもたちに大人気の今なお読み継がれる名作です。
作品一覧
以下、にしまきかやこさんの作品一覧です。
- 『ボタンのくに』なかむらしげお・にしまきかやこ作(こぐま社)
- 『まこちゃんのおたんじょうび』(こぐま社)
- 『わたしのワンピース』(こぐま社)
- 『きんぎょのトトとそらのくも』(こぐま社)
- 『ふんふん なんだかいいにおい』(こぐま社)
- 『はるかぜさんといっしょに』(こぐま社)
- 『ちいさな星の子と山ねこ』(こぐま社)
- 『あいうえおはよう』(こぐま社)
- 『のらさんと 5ひきのこねこたち』(こぐま社)
- 『えのすきなねこさん』(童心社)
- 『ちいさなきいろいかさ』もりひさし 文(金の星社)
- 『サンタクロースのくるひ』(福音館書店)
ほか
参考:
『子どものアトリエ 絵本づくりを支えたもの』西巻茅子(こぐま社)
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
『絵本作家61人のアトリエと道具』(玄光社)
こぐま社 にしまきかやこ作家紹介(https://www.kogumasha.co.jp/ec/product/category/64)
mi-te 絵本作家インタビュー 西巻茅子さん(後編)(https://mi-te.kumon.ne.jp/contents/article/12-180/)
絵本作家⑤:馬場のぼる
1927年青森県生まれ。漫画家。漫画の代表作は『ポストくん』『ブウタン』『ころっけらいおん』など。手塚治虫と唯一無二の親友で、手塚漫画に何度も登場している。絵巻えほん『11ぴきのねこ マラソン大会』ではボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞。こちらには手塚治虫ねこが登場している。2001年に亡くなる。
作風・タッチ
ねこのイラストが印象的。漫画家ならではの観察眼で描かれるユーモア溢れる物語が特徴。漫画も絵本も「ふふっ」と笑ってしまう作品が多く、それでいて温かくもあり、馬場のぼるさんの人柄が感じられます。
代表作の紹介
『11ぴきのねこ』馬場のぼる 作(こぐま社)
いつもおなかがぺこぺこなねこたちが、おおきなさかなの存在を聞いて、おなかいっぱい食べたい!と探しに行く物語。11ぴきのねこたちが可愛らしく面白く、そんな生き方してみたい、と思わずにはいられない作品です。シリーズどれもおすすめで、それぞれに登場するキャラクターも魅力的なので、他の作品もぜひ読んでみてください。
作品一覧
以下、馬場のぼるさんの作品一覧です。
- 『11ぴきのねこ』(こぐま社)
- 『11ぴきのねことあほうどり』(こぐま社)
- 『11ぴきのねことぶた』(こぐま社)
- 『11ぴきのねこ ふくろのなか』(こぐま社)
- 『11ぴきのねことへんなねこ』(こぐま社)
- 『11ぴきのねこ どろんこ』(こぐま社)
- 『きつね森の山男』(こぐま社)
- 『五助じいさんのキツネ』(こぐま社)
- 『らしょうもんのおに』(こぐま社)
- 『ぶどう畑のアオさん』(こぐま社)
- 『ぶたたぬききつねねこ』(こぐま社)
- 『アリババと40人の盗賊』(こぐま社)
- 『アラジンと魔法のランプ』(こぐま社)
- 『くまのまあすけ』(ポプラ社)
- 『もしものくに』(こぐま社)
ほか
参考:
こぐま社11ぴきのねこスペシャルサイト(https://www.kogumasha.co.jp/11pikinoneko)
『MOE 2018年3月号 まるごと知りたい!11ぴきのねこ』(白泉社)
絵本作家⑥:中川李枝子
1935年北海道生まれ。保育士として保育園で働きながら、1962年『いやいやえん』で作家デビュー。『いやいやえん』は数多くの賞も受賞している。また、映画「となりのトトロ」の「さんぽ」の歌詞を作詞している。2013年には妹の山脇百合子と第61回菊池寛賞を受賞。
作風・タッチ
保育園で働いていた経験から、子どもたちそのものが生き生きと表現されています。山脇(大村)百合子さんとのペアで作られた作品が多いです。
代表作の紹介
『ぐりとぐら』なかがわりえこ 作/おおむらゆりこ 絵(福音館書店)
多言語にも翻訳され、世界中で愛され、楽しまれているシリーズの1作目。「ぐり ぐら ぐり ぐら」のリズミカルな言葉や、子どもたちにも伝わりやすい表現、そして山脇百合子の素朴で温かで、その世界にすっと入り込める絵のバランスが素敵な本です。美味しそうなカステラが忘れられない子どもだった大人たちも多いのではないでしょうか。読み聞かせをしてもらったあとの多幸感は今でも鮮明に思い出せます。
作品一覧
以下、中川李枝子さんの作品一覧です。
- 『いやいやえん』(福音館書店)
- 『ぐりとぐら』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらのかいすいよく』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらのえんそく』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらとくるりくら』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらとすみれちゃん』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらのおおそうじ』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらのおきゃくさま』(福音館書店)
- 『ぐりとぐらの1ねんかん』(福音館書店)
- 『そらいろのたね』(福音館書店)
- 『たからさがし』(福音館書店)
- 『けんた・うさぎ』(のら書店)※絵は山脇(大村)百合子。
ほか
参考:
『誕生50周年記念 ぐりとぐら展 展覧会図録』(朝日新聞社)
『ぼくらのなまえはぐりとぐら 絵本「ぐりとぐら」のすべて。』福音館書店母の友編集部編(福音館書店)
『本・子ども・絵本』中川李枝子(大和書房)
絵本作家⑦:林明子
1945年、東京都生まれ。横浜国立大学教育学部美術科卒。イラストレーター真鍋博さんのアトリエで働いた後、絵本作家に。1976年に初めて手がけた物語絵本『はじめてのおつかい』(筒井頼子 作)を出版。その後、自身で物語と絵の両方を手がけた作品も出版されている。
作風・タッチ
女の子が出てくる絵本が多く、どれも温かな印象を受けます。いつも実物を用意して描かれるので、リアルで繊細な作風です。『こんとあき』のこんも実際に林さんが作ってから、絵を描かれたそうです。
代表作の紹介
『こんとあき』林明子 作(福音館書店)
ぬいぐるみのこんと、あきの2人でおばあちゃんのところへ電車に乗って訪ねていく物語。あきを守ろうとする健気なこんが愛おしく、胸がきゅぅっとなります。旅にハプニングはつきものかもしれませんが、ハラハラドキドキしながら、あきの成長を感じながら、最後はほっと温かい気持ちで包み込まれる作品です。
作品一覧
以下、林明子さんの作品一覧です。
- 『はじめてのおつかい』筒井頼子 作(福音館書店)
- 『こんとあき』(福音館書店)
- 『おふろだいすき』松岡享子 作(福音館書店)
- 『はじめてのキャンプ』(福音館書店)
- 『あさえとちいさいいもうと』(福音館書店)
- 『とんことり』筒井頼子 作(福音館書店)
- 『はっぱのおうち』征矢清 作(福音館書店)
- 『きょうはなんのひ?』瀬田貞二 作(福音館書店)
- 『いもうとのにゅういん』筒井頼子 作(福音館書店)
- 『もりのかくれんぼう』末吉暁子 作(偕成社)
- 『なないろ山のひみつ』征矢かおる 作(福音館書店)
- 『魔女の宅急便』角野栄子 作(福音館書店)
ほか
参考:
『絵本作家のアトリエ3』福音館書店母の友編集部(福音館書店)
『ユリイカ 総特集絵本の世界 2002年2月臨時増刊号』(青土社)
「挟まれたしっぽ、窓につけたほお 本物だったこんとあき」ー朝日新聞デジタル(https://digital.asahi.com/articles/ASP6L5FT8P6JUTFL002.html)
「絵本のひきだし 林明子原画展」公式ホームページ(https://www.asahi.com/event/hayashiakiko/highlight.html)
「温かな絵本に脂汗の日々 『はじめてのおつかい』の秘話」ー朝日新聞デジタル(https://digital.asahi.com/articles/ASL7B5JJNL7BUKJH00N.html)
絵本作家⑧:上野紀子
1940年埼玉県生まれ。大学の同級生であるなかえよしをさんと夫婦二人で1973年にニューヨークの出版社から『ELEPHANT BUTTONS』で絵本作家デビュー。1974年に『ねずみくんのチョッキ』が出版され、講談社出版文化賞を受賞。2019年に亡くなる。
作風・タッチ
様々な手法で描かれていますが、鉛筆や油彩、水彩、パステルなどを使い分けています。また、ねずみくんシリーズは、広告会社のデザイナーだった中江さんのアイディアで、効果的な広い余白が使われているのも特徴です。
代表作の紹介
『ねずみくんのチョッキ』なかえよしを 作/上野紀子 絵(ポプラ社)
最後の絵がなんとも言えないおもしろさを感じさせる1冊。鉛筆で描かれた繊細な絵と、チョッキの赤が目を引きます。大人気シリーズの1冊目で、ねずみくんを大好きになってしまうシリーズです。夫婦のコンビで描かれ続け、今なおなかえよしをさんがパソコンで今までの絵を使い制作しています。シリーズの続編では、「ねみちゃん」というねずみの女の子のキャラクターが出てくるのも見どころです。ねずみくんとねみちゃんの可愛らしいやりとりにも注目です。
作品一覧
以下、上野紀子さんの作品一覧です。
- 『ねずみくんのチョッキ』※(ポプラ社)
- 『りんごがたべたい ねずみくん』※(ポプラ社)
- 『ぞうのボタン』※(冨山房)
- 『また! ねずみくんのチョッキ』※(ポプラ社)
- 『ねみちゃんとねずみくん』※(ポプラ社)
- 『ねずみくんとホットケーキ』※(ポプラ社)
- 『宇宙遊星間旅行』中江嘉男 作(ポプラ社で復刊)
- 『扉の国のチコ』巖谷國士 文/中江嘉男 構成(ポプラ社)
- 『ちいちゃんのかげおくり』あまんきみこ 作(あかね書房)
- 『ほしとたんぽぽ』金子みすゞ 童謡/矢崎節夫 選/なかえよしを デザイン(JULIA出版局)
- 『ねずみくんはめいたんてい』※(ポプラ社)
ほか
※は、なかえよしを作、上野紀子絵。
参考:
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
『誕生45周年記念 ねずみくんのチョッキ展 なかえよしを・上野紀子の世界 展覧会図録』(ポプラ社)
絵本作家⑨:佐野洋子
1938年北京生まれ。終戦後に日本に帰国。武蔵野美術大学デザイン科卒業後、白木屋デパート宣伝部で働く。1971年に『やぎさんのひっこし』(森比左志 文)で絵本デビュー。『わたしのぼうし』で第8回講談社出版文化賞絵本賞を受賞。絵本のほか、エッセイや対談集も出版している。2003年には紫綬褒章を、2008年には第31回巌谷小波文芸賞を受賞。2010年に亡くなる。
作風・タッチ
ベルリン造形大学で学んだリトグラフや、水彩を使った作品が多いです。
本質的に語りかけられるようでいて、押し付けがましくない作風なのではないかなと思います。
代表作の紹介
『100万回生きたねこ』佐野洋子 作・絵(講談社)
何度も生き返ってきたねこが、愛するねこと出会い、その別れに涙し、そしてもう生き返らなくなる。子どもの頃に読んだときの感想と、大人になってから感じる感想が変わる作品だと思います。何度も読みたい名作です。
作品一覧
以下、佐野洋子さんの作品一覧です。
- 『すーちゃんとねこ』(こぐま社)
- 『おじさんのかさ』(講談社)
- 『100万回生きたねこ』(講談社)
- 『おれはねこだぜ』(講談社)
- 『だってだってのおばあさん』(フレーベル館)
- 『わたしのぼうし』(ポプラ社)
- 『空とぶライオン』(講談社)
- 『ねえ とうさん』(小学館)
- 『わたしが妹だったとき』(偕成社)
ほか
参考:
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
佐野洋子公式サイト(http://office-jirocho.com)
絵本作家⑩:せなけいこ
1932年東京都生まれ。童画家の武井武雄のもとで習いたいと、百貨店で開催された童画展に駆けつけ、オープニングパーティに飛び入り参加し、武井を紹介してもらい、後日弟子入りを認められ、師事する。行動力と勇気がすごい。はり絵を始めたのは、兄弟子の木俣武の影響。自身の子どもを喜ばせたいという思いで絵本を制作している。にんじんが嫌いだったが、息子さんにはにんじんを好きになってほしいという思いから描いた絵本がデビューのきっかけだった。1970年にサンケイ児童出版文化賞受賞。
作風・タッチ
はり絵で描かれた絵が特徴的で、千代紙の他に包装紙なども使われています。物語の世界観もせなさんならではでおもしろいです。
代表作の紹介
『ねないこだれだ』せなけいこ 作(福音館書店)
小さい判型の絵本で、おばけシリーズの中の1冊。早く寝ないとおばけの世界に連れて行かれてしまうというストーリーで怖さもあるが、子どもたちを惹きつける魅力溢れる赤ちゃん絵本です。はり絵のテイストが可愛らしく、グッズ展開も豊富。
『ちいさなたまねぎさん』(金の星社)
ねずみにかじられてしまったじゃがいもさんの敵討ちで、台所の仲間で力を合わせてこらしめるお話です。身の回りにある身近な食器や調理器具、野菜が出てくるので、ハラハラドキドキしながら読めます。ねずみとの場面で真っ青になってしまうにんじんさんは必見!
作品一覧
以下、せなけいこさんの作品一覧です。
- 『ねないこだれだ』(福音館書店)
- 『おばけのてんぷら』(ポプラ社)
- 『ちいさなたまねぎさん』(金の星社)
- 『いやだいやだ』(福音館書店)
- 『めがねうさぎ』(ポプラ社)
- 『にんじん』(福音館書店)
- 『ルルちゃんのくつした』(福音館書店)
- 『おつきみおばけ』(ポプラ社)
ほか
参考:
『ねないこはわたし』せなけいこ(文藝春秋)
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
『絵本作家のアトリエ2』福音館書店母の友編集部(福音館書店)
『絵本作家61人のアトリエと道具』(玄光社)
「お母さんは、せなけいこ。私はルルちゃん」絵本作家の母と落語家の父を持つ、くろだかおるが振り返る、ちょっとかわった家族の思い出 ー ポプラ社こどもの本編集部(https://note.com/poplar_jidousho/n/n15c5bdc3382e)
絵本作家⑪:五味太郎
1945年東京都生まれ。桑沢デザイン研究所ID科(工業デザイン)卒業。1968年にはデザイン会社を同級生と設立。広報メディアや宣伝広告の制作などを行う。初めての絵本は『みち』。産経児童出版文化賞を受賞したり、海外から翻訳出版のオファーをもらったりと、絵本制作中心に。1981年にはボローニャ国際絵本原画展賞を受賞。趣味はテニスやチェロ。
作風・タッチ
ユニークな作品が数多く、リズム感が心地よいことに読み聞かせをすると気づきます。
色彩も個性的で、大人っぽい色合いだと感じられますが、親しみやすい絵で描かれていて、子どもにもとても人気です。
翻訳版の絵本も数多く海外で出版されており、その魅力は世界共通だと感じます。
代表作の紹介
『きんぎょがにげた』五味太郎 作(福音館書店)
各ページでにげてまぎれこんでしまったきんぎょを探すのが楽しい1冊。「平面的・図形的」になるように描かれていて、グラフィカルです。アニメーションにもなっており、グッズも数多く出されていて、要チェックで!
『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』五味太郎 作(偕成社)
わにさんとはいしゃさんが同じ言葉を使いながら、自分の気持ちを説明している1冊。子どもの頃苦手だった歯医者さんに向かう前に読むと勇気が湧いてきたのは、はいしゃさんも怖いんだ!と、はいしゃさんの気持ちをこの本から考えることができたからだと思います。
作品一覧
以下、五味太郎さんの作品一覧です。
- 『みち』(福音館書店)
- 『ひみつのがっき』(偕成社)
- 『きんぎょがにげた』(福音館書店)
- 『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』(偕成社)
- 『たべたの だあれ』(文化出版局)
- 『かくしたの だあれ』(文化出版局)
- 『みんなうんち』(福音館書店)
- 『もみのき そのみを かざりなさい』(リブロポート→文化出版局より復刊)
- 『ジャズ ソング ブック』(リブロポート)
- 『ことわざ絵本』(岩崎書店)
- 『さる・るるる』(絵本館)
- 『らくがき絵本 五味太郎50%』(ブロンズ新社)
- 『わたしの すきな やりかた』(偕成社)
- 『ぼくの すきな やりかた』(偕成社)
参考:
『別冊太陽 日本のこころ281 五味太郎 みちはつづくよ……どこまでゆくの?』(平凡社)
『別冊太陽 絵本の作家たちⅠ』(平凡社)
五味太郎図書一覧(http://www.gomitaro.com)
絵本作家⑫:薮内正幸
1940年大阪府生まれ。1959年に上京し、福音館書店で図鑑画を描くために入社。その後、1971年にフリーランスになる。動物画家として広く活躍し、繊細で今にも動き出しそうな動物たちの絵をたくさん残している。「サントリー愛鳥キャンペーン新聞広告」で1973年に朝日広告賞第2部グランプリ、1983年には『コウモリ』第30回サンケイ児童出版文化賞を、1989年には『日本の恐竜』で第9回吉村証子記念日本科学読み物賞を受賞。2000年に亡くなる。
作風・タッチ
作品の多くが水彩で描かれていて、絵の中で動物たちが生き生きとしているように感じられます。動物の専門家が見てもおかしくない、ということを大切にリアルに丁寧に描かれていて、かつ薮内さんならではの温かさが魅力です。
代表作の紹介
『どうぶつのおやこ』(福音館書店)
字のない、絵だけで構成された絵本。動物の毛並み1本1本まで描きこまれ、様々な動物の親子たちが出てきます。何度見ても飽きないその絵の魅力と、その温かさに惹きつけられます。
作品一覧
以下、薮内正幸さんの作品一覧です。
- 『くちばし』ビアンキ 原作 田中かな子 訳(福音館書店)
- 『どうぶつのおやこ』(福音館書店)
- 『しっぽのはたらき』川田健 文(福音館書店)
- 『どうぶつのおかあさん』小森厚 文(福音館書店)
- 『野や山にすむ動物たち』(岩崎書店)
- 『野鳥の図鑑』(福音館書店)
- 『なにのこどもかな』(福音館書店)
- 『どうやってねるのかな』(福音館書店)
- 『どうぶつのこどもたち』(福音館書店)
- 『どうぶつしりとりえほん』(岩崎書店)
- 『たべたのはだれ?』(童心社)
- 『日本の恐竜』長谷川善和 文(福音館書店)
- 『冒険者たち』斎藤惇夫作(岩波書店)
- 『椋鳩十動物童話集』(小峰書店)
- 『広辞苑』(岩波書店)動物・鳥の挿絵を担当
ほか
参考:
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
『絵本作家のアトリエ2』福音館書店母の友編集部(福音館書店)
薮内正幸美術館(https://yabuuchi-art.jp/profile.html)
サントリーの愛鳥活動(https://www.suntory.co.jp/eco/birds/about/yabuuchi.html)
絵本作家⑬:堀内誠一
1932年東京都生まれ。14歳で伊勢丹百貨店宣伝課に所属。デザインも多く手がける。1958年に『くろうまブランキー』が出版され、以後絵本作家として絵本を発表。また、絵本を描くだけでなく、絵本のプロデューサーとしても優れていた。雑誌『an an』や『BRUTUS』『ポパイ』などのアートディレクターとしても活躍。旅好き。
作風・タッチ
取材を重ねて試行錯誤をしながら作品を描いています。作品ごとに描かれ方の雰囲気が違っているのも特徴です。その物語に合った表現方法を考えて制作されています。
代表作の紹介
『ぐるんぱのようちえん』西内ミナミ 作(福音館書店)
何をやってもうまくいかないぞうのぐるんぱのお話。絵を眺めるだけでも楽しくて、ぞうならではのサイズ感が最後に役に立って嬉しいです。ぐるんぱの幼稚園、絶対楽しいだろうなぁ、ここで遊びたいなと思うかもしれません。
作品一覧
以下、堀内誠一さんの作品一覧です。
- 『くろうまブランキー』伊東三郎 作(福音館書店)
- 『たろうのおでかけ』村山桂子 作(福音館書店)
- 『ぐるんぱのようちえん』西内ミナミ 作(福音館書店)
- 『くるまはいくつ?』渡辺茂男 作(福音館書店)
- 『こすずめのぼうけん』ルース・エインワース 作/石井桃子 訳(福音館書店)
ほか
参考:
『堀内誠一 旅と絵本とデザインと』コロナ・ブックス編集部(平凡社)
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
『絵本作家のアトリエ2』福音館書店母の友編集部(福音館書店)
絵本作家⑭:酒井駒子
1966年兵庫県生まれ。東京藝術大学美術学部油画科卒。大学時代は芝居に夢中だったそう。卒業後は着物のデザイン画を描く会社に就職。その後、「あとさき塾」に通い、絵本作家に。
作風・タッチ
黒色で下塗りした上に描く技法を使っていて、その美しい絵からはどこか寂しさも感じられます。フランスやオランダで賞も受賞されていて、国内だけでなく世界からも高く評価されています。
代表作の紹介
『よるくま』酒井駒子 作(偕成社)
お母さんを探しているよるくまと男の子が、夜お母さんを探しに一緒に冒険する物語。夜寝る前に読む本としておすすめされることが多いです。お母さんに抱きしめてもらうところでは、安心感にほっとしてぐっすり眠れるはずです。
作品一覧
以下、酒井駒子さんの作品一覧です。
- 『ビロードのうさぎ』マージェリィ・W・ビアンコ 原作、酒井駒子 絵・抄訳(ブロンズ新社)
- 『よるくま』(偕成社)
- 『よるくま クリスマスのまえのよる』(白泉社)
- 『きつねのかみさま』あまんきみこ 作(ポプラ社)
- 『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)
- 『ぼく おかあさんのこと…』(文溪堂)
- 『くまとやまねこ』湯本香樹実 文(河出書房新社)
- 『ゆきがやんだら』(学研)
- 『ロンパーちゃんとふうせん』(白泉社)
参考:
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
「たったひとりでつくるお芝居。 酒井駒子さんにとって絵本とは何か」ーほぼ日刊イトイ新聞(https://www.1101.com/n/s/komako_sakai)
「企画展示 もういちど『みみをすますように 酒井駒子』展」ーPLAY!ホームページ(https://play2020.jp/article/komako-sakai-2/)
絵本作家⑮:三浦太郎
1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科版画専攻卒。フリーのイラストレーターとして働いた後、ボローニャ国際絵本原画展で入選し、スイスで絵本を初出版。日本でのデビュー作は『くっついた』。『ちいさなおうさま』で、産経児童出版文化賞美術賞受賞、第23回ブラティスラヴァ世界絵本原画展入選。絵本制作の他に、ロゴや本の装丁、CDジャケット、ポスターなどのデザインも行っている。
作風・タッチ
イラストレーターならではの洗練されたデザインで、シンプルにまとまった作品が多い。また、絵本制作は三浦さん自身の子育てのなかで得た経験から作られているそうです。
代表作の紹介
『くっついた』(こぐま社)
いろいろな動物たちがページを開くとくっついていく絵本。最後にお父さん、お母さん、赤ちゃんでほっぺたをくっつけているところで、実際に子どもが読み聞かせをしている家族にほっぺたを寄せるといいます。三浦さん自身が娘さんのほっぺたと自分のほっぺたをくっつけ、「くっついた!」と言ったところ、笑ってくれた、というエピソードから作られたそう。外に出るとマスクをした大人たちばかりな今こそ、「くっついた!」とお家で絵本を読みながら遊んでみてはいかがでしょうか。
作品一覧
以下、三浦太郎さんの作品一覧です。
- 『くっついた』(こぐま社)
- 『ぼくはまる』(ブロンズ新社)
- 『ぼくはさんかく』(ブロンズ新社)
- 『ぼくはしかく』(ブロンズ新社)
- 『なーらんだ』(こぐま社)
- 『よいしょ』(偕成社)
- 『わたしの』(こぐま社)
- 『バスがきました』(童心社)
- 『おはなをどうぞ』(のら書店)
- 『ちいさなおうさま』(偕成社)
- 『あさだ おはよう』(童心社)
- 『こんにち、わ!』(童心社)
ほか
参考:
三浦太郎公式ホームページ(https://www.taromiura.com/index.html)
こぐま社 作家紹介 三浦太郎(https://www.kogumasha.co.jp/ec/product/category/88)
「三浦太郎さんの絵本『くっついた』新米パパのとまどいと発見から生まれた」ー好書好日(https://book.asahi.com/article/11601653)
mi-te 絵本作家インタビュー 三浦太郎さん(前編)(https://mi-te.kumon.ne.jp/contents/article/12-9/)
絵本作家⑯:どいかや
1969年東京都生まれ。東京造形大学デザイン科卒。「あとさき塾」という絵本作家育成講座を受講。1996年に『チップとチョコのおでかけ』で絵本作家デビュー。「ペットショップにいくまえに」というフリーペーパーを制作し、殺処分されるペットについて伝える活動もしている。
作風・タッチ
色鉛筆で描かれた、柔らかな可愛らしい絵が特徴。色彩豊かで、ほっとするような作風です。食べ物がいつも美味しそうです。
代表作の紹介
『チリとチリリ』どいかや 作(アリス館)
チリとチリリの二人が自転車で様々なところにおでかけするお話。たくさんの動物たちと出会ったり、見ても楽しい食べ物を食べたりと、楽しい1冊です。シリーズも8作目まで出ています。ページの隅々まで描き込まれていて、何度読んでも新しい発見があるかもしれません。
作品一覧
以下、どいかやさんの作品一覧です。
- 『チップとチョコのおでかけ』(文溪堂)
- 『チップとチョコのおつかい』(文溪堂)
- 『チリとチリリ』(アリス館)
- 『チリとチリリ うみのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ まちのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ はらっぱのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ ゆきのひのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ ちかのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ あめのひのおはなし』(アリス館)
- 『チリとチリリ よるのおはなし』(アリス館)
- 『アイヌのむかしばなし ひまなこなべ』萱野茂 文 (あすなろ書房)
- 『ねずみちゃんとりすちゃん なかよしの巻』(学研)
- 『やまねのネンネ』(BL出版)
- 『ハーニャの庭で』(偕成社)
- 『かえるのピータン』(ブロンズ新社)
ほか
参考:
『絵本作家61人のアトリエと道具』(玄光社)
「ペットショップにいくまえに」(http://bikke.jp/pet-ikumae/)
「人と動物の温かな関係を物語に託して 絵本作家・どいかやさん講演」ー好書好日(https://book.asahi.com/article/12862340)
「『服を10年買わない』チャレンジを成功させた、絵本作家・どいかやさんの仕事場訪問」ーほんのひきだし(https://hon-hikidashi.jp/enjoy/26080/)
絵本作家⑰:島田ゆか
1963年生まれ。カナダ在住。東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業。食品のパッケージデザインや書店アルバイトなどをされた後、絵本作家に。
作風・タッチ
水彩ガッシュで細部まで描き込まれている絵が可愛くて、温かくて、何度見てもワクワクして飽きません。
代表作の紹介
『バムとケロのにちようび』(文溪堂)
島田さん自身が「子どものころにやりたかったことや、ほしかったものを描いている」(https://digital.asahi.com/articles/ASP9P5J3WP9KUTFL00X.html)とおっしゃっているように、小さい頃にやってみたかった、雨の日に泥まみれになって家に帰ってくることや、ドーナツを山盛り作ることなど、夢が詰まった1冊です。
作品一覧
以下、島田ゆかさんの作品一覧です。
- 『バムとケロのにちようび』(文溪堂)
- 『バムとケロのおかいもの』(文溪堂)
- 『バムとケロのさむいあさ』(文溪堂)
- 『バムとケロのそらのたび』(文溪堂)
- 『バムとケロのもりのこや』(文溪堂)
- 『かばんうりのガラゴ』(文溪堂)
- 『ぶーちゃんとおにいちゃん』(白泉社)
ほか
参考:
島田ゆか公式サイト(https://www.bamkero.com/index.html)
「島田ゆかさんの絵本『ぶーちゃんとおにいちゃん』 ケンカもするけれど、大好き!」ー好書好日(https://book.asahi.com/article/14105595)
「島田ゆかさん 待望のシリーズ最新刊!『バムとケロのもりのこや』インタビュー」ー絵本ナビ(https://www.ehonnavi.net/specialcontents/interview/20110107/)
絵本作家⑱:荒井良二
1956年山形県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒。1999年度ボローニャ国際児童図書展賞を『なぞなぞのたび』で、2012年には産経児童出版文化賞・大賞を『あさになったのでまどをあけますよ』で受賞、2017年に日本絵本賞大賞を『きょうはそらにまるいつき』で受賞したほか、国内外で多数賞を受賞。
作風・タッチ
鮮やかな色彩感覚と、自在に描かれる絵で、子どもから大人まで楽しめます。真っ直ぐな言葉と表現で、心にスッと届き、モヤモヤが晴れるような気持ちになれるのが魅力だと思います。
代表作の紹介
『きょうはそらにまるいつき』荒井良二 作(偕成社)
様々な場所から、赤ちゃんや女の子、くまの親子などが空を見上げて、月を眺めているお話です。絵をよく見ると、つながっている場所であることがわかります。言葉は少ないですが、リズムが良く、言葉でも絵でも心地よい作品です。
作品一覧
以下、荒井良二さんの作品一覧です。
- 『MELODY』(トムズボックス)
- 『ユックリとジョジョニ』(ほるぷ出版)
- 『バスにのって』(偕成社)
- 『はじまり はじまり』(ブロンズ新社)
- 『そのつもり』(講談社)
- 『うそつきのつき』内田麟太郎 作(文溪堂)
- 『たいようオルガン』(偕成社)
- 『あさになったので まどをあけますよ』(偕成社)
- 『はっぴぃさん』(偕成社)
- 『ルフラン ルフラン』(プチグラパブリッシング)
- 『空の絵本』長田弘 作(講談社)
- 『こどもたちはまっている』(亜紀書房)
ほか
参考:
『サンエイムック 男の隠れ家別冊 今だから読みたい絵本』(三栄)
『別冊太陽 絵本の作家たちⅠ』(平凡社)
『日本の絵本100年の歩み展』(ちひろ美術館)
荒井良二公式ホームページ(https://www.ryoji-arai.com)
絵本作家⑲:岡田よしたか
1956年大阪生まれ。愛知県立芸術大学油画科卒。地球儀制作の会社や、無認可の共同保育所で働きながら、個展を開いていた。初の絵本は『おーい ペンギンさーん』。2012年に第3回リブロ絵本大賞を『ちくわのわーさん』で受賞。
作風・タッチ
食べ物がとっても美味しそうです。関西弁で話しているのもテンポが良く、ユーモア溢れる楽しい作品が魅力です。
代表作の紹介
『うどんのうーやん』(ブロンズ新社)
うどん屋さんの人手不足で、出前されるうどんのうーやんが自分で走って出前先まで向かうお話。道中で動物や別の食べ物たちに出会って、うどんの中身が楽しくなっていきます。関西弁で会話も進み、テンポ良く読める1冊。優しいうーやんと中身のみんなが川も渡り、山も越えて、思わず笑顔になってしまうでしょう。
作品一覧
以下、岡田よしたかさんの作品一覧です。
- 『おーい ペンギンさーん』(福音館書店)
- 『特急おべんとう号』(福音館書店)
- 『ちくわのわーさん』(ブロンズ新社)
- 『こんぶのぶーさん』(ブロンズ新社)
- 『うどんのうーやん』(ブロンズ新社)
- 『さくらもちのさくらこさん』(ブロンズ新社)
- 『ハブラシくん』(ひかりのくに)
- 『ぼくはいったいなんやねん』(佼成出版社)
- 『オニのきもだめし』(小学館)
ほか
参考:
佼成出版 岡田よしたかプロフィール(https://books.kosei-shuppan.co.jp/author/a128461.html)
mi-te 絵本作家インタビュー 岡田よしたかさん(前編/後編)(https://mi-te.kumon.ne.jp/contents/article/12-249/)
ブロンズ新社公式ブログ(https://staffroom.hatenablog.com/entry/2019/04/26/184606)
絵本作家⑳:junaida
1978年生まれ。画家、Hedgehog Books代表。2007年から2011年の4年間、AMUSEにアーティストとして所属し、2014年からは、京都精華大学の客員教授に。ボローニャ国際絵本原画展2015入選。百貨店三越のクリスマス・ディスプレイも手がけた。
作風・タッチ
美しい水彩画が魅力です。独自の想像力で展開される物語は、不思議な世界へ読者を引き込みます。細かく描き込まれた絵は、どれだけ見ても飽きさせない力があります。子どもだけでなく、大人も存分に楽しめます。
代表作の紹介
『街どろぼう』junaida 作(福音館書店)
じんわりと心が温まるような物語と、素敵な装丁に心奪われ、ぜひ手元に置きたいと思う1冊です。表紙の手触りと色合い、ページをめくるごとに広がる世界に引き込まれます。
作品一覧
以下、junaidaさんの作品一覧です。
- 『Michi』(福音館書店)
- 『の』(福音館書店)
- 『怪物園』(福音館書店)
- 『街どろぼう』(福音館書店)
参照:
僕は「絵描き」になった。ーjunaidaという画家、その作品、絵画論ー ほぼ日刊イトイ新聞(https://www.1101.com/junaida/index.html)
junaida公式ホームページ(https://www.junaida.com/information)
おすすめの 日本人絵本作家 20人 をご紹介!まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
まだまだ紹介しきれていない作家さんはたくさんいらっしゃいますが、著名な絵本作家さんを20名ご紹介して参りました。それぞれの作品も「聞いたことある!」「読んでもらった!」という方、多いのではないでしょうか。
これを機会にぜひ、また読み直してみたり、絵本の面白さを再発見してみて下さい!
また、近年は絵本も電子書籍で読めるようになってきています!「電子書籍で絵本を気軽に読みたい…!」という方は、こちらの記事もぜひチェックしてみて下さい👇
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それでは素敵な絵本ライフを!
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