いつの時代も「禁断の恋」と言われてしまうと、その行方を追いたくなってしまうのは人の性。
TBS系列、有村架純・岡田健史 主演でドラマ化した『中学聖日記』は、まさに教師と生徒の「禁断の恋」がテーマの漫画である。
原作が気になる方も多いことだろう。
今回は話題ドラマの原作漫画『中学聖日記』を紹介したい。
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それでは早速『中学聖日記』を紹介していこう。
漫画『中学聖日記』あらすじ
「ぼく、先生のこと、すきになっちゃいました」黒岩晶(くろいわあきら)、14歳。“恋心”を未だ知らずの中学3年生。ここ最近、彼が目で追ってしまうのは、新担任・末永聖(すえながひじり)、25歳。清純な雰囲気の女教師で、遠恋中の婚約者がいるという噂。彼女といると、他の誰にも感じたことのない感情が沸き上がる黒岩少年は、それが恋だとも分からずに何度も彼女を傷つけてしまう。そして夏。聖への気持ちに自覚が芽生えた頃、2人にとって運命の夏休みが始まる――。恋の仕方も知らないで、婚約者がいる先生に恋してしまった。じれったいほどにときめく、11歳差の純情ラブストーリー。
最初はタイトルから敬遠する方がいても不思議ではない。
ともすれば犯罪とも取られかねない、センシティブな題材である。
しかし、この物語の内容を少しでものぞいて頂ければ、いかに純粋なラブストーリーかが分かって頂けるだろう。
いくつか魅力をまとめてみた。
中学生特有の不安定さと、真っ直ぐさが心を揺さぶる
この物語の主人公は黒岩晶(14)。
春から担任になった教師・末永聖(25)に恋心をいだく中学3年生の男子である。
しかしそれが恋であると分からない彼は、先生にひどいことを言ってしまったり、ビンタしてしまったりするのだ。
かと思えば、「僕のことを嫌いにならないでください!」と言って、自然と涙を流したりする。
彼自身が、自分のことをよくわからないほどに不安定になる。
恋心を抱いたことで沸き上がる感情と対峙し、葛藤し、誰かを傷つけ、求め、涙する晶。
中学生特有の不安定さと真っ直ぐさに心を揺さぶられ、気づけばこの恋を見届けたくなってしまっている。
不思議な魅力を持つ物語である。
求めては突き放す、じれったい展開が憎い
晶のストレートな想いに触れ、担任である聖の心が揺れていく。
しかし、2人は生徒と教師。
これは許されざる恋である。
気付けば相手のことを想う自分と、いけないことだと制御をかける理性。
その狭間で揺れる時間は、まさにじれったく憎いほどに続きが気になってしまう。
また、それぞれが自分の気持ちに自覚的になっていく過程で、1つ1つの感情を整理するように語られるモノローグは、心を締め付けられるほどに繊細なのだ。
生徒と教師、周りと自分、理性と感情、嘘と本当。
葛藤が多い物語は、圧倒的に面白い。
2人を取り巻く登場人物も、それぞれに想いを抱えている
生徒である晶と、教師である聖の「禁断の恋」が物語の中心ではあるが、この漫画のすごいところは、2人を取り巻く人物たちの感情も丁寧に描いているところである。
例えば、教師に恋心を寄せる晶に恋をした同級生の岩崎るな。
晶の聖への気持ちを分かっていながら、傷つくのを覚悟で晶に想いを伝え続ける。
その健気で儚い姿に、胸をキュッとつねられたような感覚になるのだ。
そして、教師である聖の婚約者である川合勝太郎もまた人物として魅力的だ。
婚約者である聖が生徒に惹かれてしまっていることを受け入れきれず、どうすれば修復できるのか思い悩む。
「禁断の恋」は周囲の想いを巻き込みながら、それでもなお求め合ってしまうのだ。
漫画『中学聖日記』まとめ
ドラマは大きな反響を呼んだ。
原作漫画は、ドラマから入った読者でも楽しめる、映像とは違った漫画表現の醸し出す淡い世界観にあふれている。
既刊5巻(2019年5月現在)、ドラマとは異なる結末にも期待したい。
ぜひ読んでおきたい一作である。
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