皆さんは「囲碁」や「将棋」の世界をご存知でしょうか。
なんとなくルールは知っているという方は多いと思いますが、実際に囲碁・将棋の奥深さを知ることは実際に部活動やプロとして真剣にやっていないと出来ないですよね。しかし漫画でならば、その世界を覗き見ることが出来るかも?
今回はそんな「囲碁」「将棋」を題材にした漫画をご紹介していきます!熱い対局シーンはもちろん、濃い人間ドラマ、そして初心者でも読めるような分かりやすい解説も魅力の一つです。ぜひこれをキッカケに囲碁や将棋にハマってみてはいかがでしょうか!
「囲碁」「将棋」漫画だけでなく、おすすめ漫画を全ジャンルから探したい!という方はこちらをご覧下さい👇
>>【厳選100作品】面白い超おすすめ漫画ランキング!元書店員がジャンル別に厳選しました!
それでは早速、オススメ漫画を紹介していきます!
「囲碁」を題材にしたオススメ漫画・5選
中国発祥とされ、日本では平安時代から親しまれてきたボードゲーム・囲碁。近年では若年層に囲碁ブームが到来したこともありました。ここでは、そんな歴史あるボードゲーム・囲碁を描いた作品の中からおすすめの5作品をご紹介します!
『ヒカルの碁』ほったゆみ / 小畑健(集英社)
囲碁を若い世代に普及させた名作漫画
あらすじ
ある日小6のヒカルは蔵で古い碁盤を見つける。その瞬間、碁盤に宿っていた平安の天才棋士・藤原佐為の霊がヒカルの意識の中に入り込んだ。佐為の囲碁に対する一途な想いが、徐々にヒカルを囲碁の世界へと導いていく…。
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/191433/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
1999年から2003年のあいだ、週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載されていた囲碁漫画です。原作者のほったゆみさんは、実は夫婦2人のペンネーム。この作品も夫婦共作となっています。作画担当の小畑健さんは『DEATH NOTE』『バクマン。』などのヒット作品を手掛けている実力派の漫画家です。この作品も名のある漫画賞を複数受賞しており、2013年5月時点での累計発行部数は2500万部超え。世間でかなり高い評価を受けている作品です。
物語の主人公は、平凡な小学生・進藤ヒカル。彼はある日、祖父の家の蔵で古い碁盤を見つけます。血のようなシミのついたその碁盤には、平安時代の天才棋士・藤原佐為が宿っていました。碁盤に触れたヒカルはその拍子に佐為に取り憑かれ、囲碁の世界に足を踏み入れることになるのです。
初めは囲碁に興味はなく佐為のために打っていたヒカルですが、次第に以後の楽しさに目覚めのめり込むように。だんだんと囲碁に対して本気になっていくヒカルの姿に青春を感じてしまいます。
また、ヒカルと塔矢アキラ、佐為とアキラの父・塔矢行洋のライバル関係もこの作品の魅力。彼らは互いを意識して高め合い、最高に熱い対局を繰り広げます。己の全てを懸けた真剣勝負の数々に、シビれること間違いなしです。
囲碁の解説については基本的なものに留まっていますが、盤面についてはかなり考証が重ねられているそう。作品自体も日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里さんによって監修されています。専門家によってきちんとチェックされた内容になっているので、囲碁を覚えてから読むとまた違った感動を味わえますよ!
囲碁を若い世代に広めた人気作品なので、ぜひ読んでみてください!
🏆 第45回小学館漫画賞 少年部門 受賞
🏆 第7回手塚治虫文化賞 新生賞 受賞
📖 全23巻完結済み
『星空のカラス』モリエサトシ(白泉社)
少女漫画史上初の囲碁漫画
あらすじ
烏丸和歌は囲碁が大好きな13歳! プロ棋士だった祖父から碁を教わり、年齢も性別も関係なく人とつながれる楽しさを知る。そんなある日、若手天才棋士の鷺坂総司に出会い、身も魂も削る対局に感銘を受けた和歌は自分もプロ棋士になる事を決意する!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/327705/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★★☆☆
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
2012年14号の花とゆめ(白泉社)に読み切り版が掲載され、同年21号より連載化。その後2015年に完結した、少女漫画で初めて囲碁を題材とした作品です。
物語の主人公は、13歳の少女・烏丸和歌。彼女は幼少期にプロ棋士だった祖父から囲碁を教わったことで、小さな頃から囲碁にのめり込んでいきます。しかし、和歌の母親は祖父のことを祖母の命より囲碁を最優先する人でなしだと思っており、囲碁をやっていることを言えません。そんな状況の中で母親に隠れて囲碁を打っていた和歌は、ひょんなことから若手天才棋士・鷺坂総司と出会います。そして彼が対局する姿とその勝利への姿勢を見て、本格的にプロになることを目指すのです。
この作品の魅力は、囲碁と向き合う登場人物たちの姿。特に和歌は、その変化が顕著です。初めは純粋に対局が好きで囲碁を打っていた彼女ですが、総司の勝ちにこだわる姿を目の当たりにして意識が変わり始めます。より一層囲碁にのめり込み、真剣に向き合っていく展開が熱いです。
また、和歌と総司の関係が進展していく様もこの作品の魅力。徐々に惹かれあっていく2人ですが、2人の関係には実は重大な秘密が、、、?最後まで2人の関係から目が離せません。
登場人物たちの人間模様が魅力の囲碁を題材とした少女漫画、ぜひ読んでみてください!
📖 全8巻完結済み
『天地明察』冲方丁 / 槇えびし(講談社)
高名な天文学者・渋川春海の生涯を描いた時代物漫画
あらすじ
冲方丁の本屋大賞受賞作を完全漫画化!!!日本独自の暦作りに邁進した男の七転八起の人生譚!!--幕府の碁打ち、二代目安井算哲(やすい・さんてつ)こと渋川春海(しぶかわ・はるみ)は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きており、趣味の算術や天文観測に没頭する始末。そんな時、算術絵馬が奉納されている神社に出かけ……算術の達人「関(せき)」によって、春海の退屈な日常が打ち破られる……!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/177834/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★☆☆☆
棋力アップ:★☆☆☆☆
おすすめポイント
2011年から2015年までのあいだ、月刊アフタヌーン(講談社)にて連載されていた囲碁を題材とした時代物漫画です。原作は沖方丁による小説で、第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞受賞、第143回直木賞候補作と非常に高い評価を受けています。2012年にはV6の岡田准一さん主演で映画化もされている作品です。
物語の舞台は江戸時代前期。主人公の安井算哲は囲碁の名家である安井の出身で、その腕を買われて幕府の碁打ちとして勤めを果たしていました。しかし彼は、囲碁よりも算術に興味がある様子。そんな算哲が怪物と呼べるほどの算術家・関孝和と関わり出したことで、彼は算術にどんどんとのめり込んでいくことになります。退屈な毎日に飽きていた碁打ちの男が偉業を成し遂げるまでの人生を描いた作品です。
ぶっちゃけ囲碁がメインという感じではありませんが、「天元」という囲碁のタイトル戦の由来についても描かれています。囲碁の展開がどう、というよりは歴史の中での囲碁を感じるのにぴったりな作品です。
主人公は碁打ちとしては「安井算哲」ですが、算術家・天文学者としては「渋川春海」という名を名乗っています。関孝和との算術勝負、そして測量という下命を経て「安井算哲」が「渋川春海」となっていく物語にどんどん引き込まれること間違いなしです。
壮大な世界観で描かれる時代劇、ついつい読み耽ってしまいますよ!
📖 全9巻完結済み
『日々碁席』笠太郎(グループ・ゼロ)
碁会所の良さを教えてくれるヒューマンドラマ作品
あらすじ
碁会所「○(まる)」は、今日も大の囲碁好きたちで大賑わい。看板娘のさくらちゃんがみんなにお茶を配ります。集う碁打ちの面々は、おじさん・おじいさんが多いものの、大学生やサラリーマン、女性だけの碁会メンバー、小学生までと、多士済済。席亭はさくらちゃんのお祖父ちゃん。彼の言葉「碁は心の通じ合い」の通り、対局の数だけドラマが有って…個性豊かなキャラクターたちの多彩な人生模様が描かれる、ほっこり碁会所ものがたり!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/482412/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★☆☆
棋力アップ:★☆☆☆☆
おすすめポイント
2005年から2年間、月刊碁ワールド(日本棋院)にて連載されていた囲碁を題材とした漫画です。
物語の舞台は、某所にある碁会所「◯」。そこに碁を打ちに訪れる様々な人々の物語を描いたヒューマンドラマとなっています。
対局そのものをガッツリ描いた作品というよりは、碁会所にやってくる人々の思い出や人間関係が描かれた作品。囲碁の勉強に!と考えている方にはちょっと不向きですが、囲碁を通じて繋がっている人々の様々なストーリーを楽しむことができるので、心温まります。対局ひとつひとつに多様な人間模様が垣間見えて非常に面白いです。
作者の笠太郎さんは実際に囲碁をやられている方で、独自の勉強法によってたった5年で六段にまでなったそう。登場する棋譜は説得力があるものばかりなので、囲碁がわかる方が読むとより一層面白いかもしれませんね!
何はともあれ、碁会所の良さを再度教えてくれる素敵な作品です。
📖 全1巻完結済み
『みことの一手!』宇城はやひろ(芳文社)
女子高生×囲碁を題材とした異色の4コマ漫画
あらすじ
束ねた黒髪に丸メガネ、丈の長いセーラー服……とっても地味~な女子高生・みこと。そんな彼女が唯一アツくなれるのは“囲碁”!? 漫画界最強棋士(多分!)宇城はやひろがお届けする囲碁×女子高生4コマ、電子版も着手!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/301338/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★★☆
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
2013年から2015年までのあいだ、まんがタイムきららMAX(芳文社)にて連載されていた囲碁を題材とした漫画です。
物語の主人公は、高い棋力を誇る女子高生・楠みこと。そんな彼女が、幼馴染のライバル・鷺宮蛍やその他の囲碁部の仲間達と共に全国高校囲碁大会での優勝を目指す物語となっています。
この作品は4コマ漫画の形式で描かれていて、基本的には1話完結。些細な日常から対局の様子まで様々描きながら、全体として囲碁部の躍進が描かれていきます。細かい棋譜の解説は無いですが、4コマ漫画ならではのサクサクとしたテンポで物語が進んでいくので囲碁がわからない方でも安心。登場人物たちも個性的で可愛く、誰でも楽しめる作品となっています。
また、ゆるめな絵柄とは反対に囲碁の大会の様子はかなり熱いです。囲碁に真剣に向き合う女子高生たちの姿から目が離せません!
1巻完結でサクッと読めるので、ぜひ手に取ってみてください!
📖 全1巻完結済み
「将棋」を題材にしたオススメ漫画・6選
何手も先を読み合って熱い戦いを盤上で繰り広げるボードゲーム・将棋。最近では、藤井聡太さんの活躍もあってより一層盛り上がっていますよね。ここでは、将棋を題材として描かれたおすすめの漫画作品を6つご紹介します!
『3月のライオン』羽海野チカ(白泉社)
繊細な心情描写が魅力の青春将棋漫画
あらすじ
その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/233410/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★★★☆
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
2007年からヤングアニマル(白泉社)にて連載されている将棋を題材とした漫画です。作者はメディア化もされた大ヒット作品『ハチミツとクローバー』を描いた羽海野チカさん。この作品も2016年と2017年にテレビアニメが放送、2017年の3月と4月には神木隆之介さん主演で実写映画が前後編公開されました。名のある漫画賞をいくつも受賞しており、2018年7月時点での累計発行部数は300万部を突破。前作同様、非常に高い評価を受けている作品です。
物語の主人公は、弱冠15歳でプロ棋士となった桐山零。彼は幼い頃に両親を亡くしており、父親の友人であったプロ棋士・幸田に内弟子として引き取られました。しかし、幸田の実子との関係性が良くないこともあり、1年遅れでの高校入学と共に六月町で一人暮らしを始めることに。周囲より年上なこともあって学校でも周囲に馴染めず、孤独な生活を送っていました。そんな彼はひょんなことから川向かいの三月町に住む川本家三姉妹と関わるように。そして彼女たちとの出会いをきっかけに、零は人として少しずつ成長していくことになります。
さすがは『ハチミツとクローバー』の作者、登場人物ひとりひとりの抱える心の傷を描くのが非常に上手いです。主人公・零の心情はもちろんですが、一見明るく見える川本家の姉妹たちの心情も繊細に描かれており、リアルな心理描写にグッときてしまいます。
また、作中で将棋のわからない川本ひなた(川本家次女)に将棋を教えるシーンがあり、それが非常にザックリとしていて分かりやすいです。将棋監修も九段の先崎学さんが行っているため、将棋がわかる方も楽しめるようになっています。
悩み傷つきながら進んでいく主人公が熱い青春囲碁漫画。スピンオフ作品『3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代』(全10巻完結済み)も単行本化されているので、そちらも併せて読んでみてください!
🏆 第1回ブクログ大賞マンガ部門 大賞
🏆 第4回マンガ大賞2011
🏆 第35回講談社漫画賞一般部門 受賞
🏆 第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞 受賞
🏆 ダ・ヴィンチ「BOOK OF THE YEAR 2015」コミック部門 第1位
🏆 ダ・ヴィンチ「BOOK OF THE YEAR 2016」コミック部門 第1位
🏆 第29回将棋ペンクラブ大賞特別賞 受賞
🏆 ダ・ヴィンチ「BOOK OF THE YEAR 2017」コミック部門 第1位
🏆 2021年 第24回文化庁メディア芸術祭賞 マンガ部門 大賞
『月下の棋士』能條純一(小学館)
傍若無人な天才棋士が、将棋界に旋風を巻き起こす!
あらすじ
第51期名人戦、名人・大原巌と挑戦者・滝川幸治が熱海で第7局を戦っている時、東京・将棋会館に氷室将介という青年が現れる。プロ棋士になりたいという将介が手にしていたのは、伝説の棋士・御神三吉の推薦状だった。その推薦状を見たプロ棋士・虎丸は二段の坂東と将介を戦わせる。
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/183262/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★★★★☆
おすすめポイント
1993年から2001年までのあいだ、ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて連載されていた将棋を題材とした漫画です。2000年にはV6の森田剛さん主演で、テレビ朝日系列にてテレビドラマが放送。ゲームやパチンコも出るなど、様々なメディアミックスが展開されている作品です。
物語の主人公は、伝説の棋士・御神三吉を祖父に持つ青年・氷室将介。高知で生まれた氷室は幼い頃から祖父と対局をしてきたため、将棋の腕前は天才的です。そんな彼は、亡くなった祖父の遺言に従って、プロ棋士になるために上京。圧倒的な棋力で将棋界に新たな旋風を巻き起こしていく物語です。
氷室は傍若無人な性格で、態度が良いとはお世辞にも言えません。対戦相手を絶望させるようなエゲツない戦い方をすることもしばしば。それでも、彼の将棋に対する熱量は本物です。限界まで精神力を削って勝利を掴み取ろうとする展開にワクワクします。
また、天才の名人・滝川幸次とのライバル関係もこの作品の魅力。互いが互いに勝利することを目標としており、一戦一戦にかける想いが熱いです。
作中に登場する対局シーンはプロの対局の棋譜が元になっており、河口俊彦六段によって監修されています。知識的な裏付けがきちんとされているので、非常に勉強になる作品です!
ドラマチックなセリフが多く非常に読み応えのある作品なので、ぜひ読んでみてください!
📖 全32巻完結済み
『それでも歩は寄せてくる』山本崇一朗(講談社)
将棋部で繰り広げられる恋の攻防戦!
あらすじ
「からかい上手の高木さん」山本崇一朗が描く超尊い将棋ラブコメ!この恋、詰むや詰まざるや…?将棋の初心者・田中歩は部長の八乙女うるしに勝って告白したい。棋力は程遠いけれども、ぐいぐい攻めてくる歩の姿勢に別の意味でセンパイは“詰む”かもしれない…というお話。
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/626751/vol_no/001
ストーリー:★★★☆☆
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★☆☆☆☆
おすすめポイント
2019年から週刊少年マガジン(講談社)にて連載されている将棋を題材としたラブコメ漫画です。作者は『からかい上手の高木さん』を描いている山本宗一朗さんで、この作品もニヤニヤしてしまうような男女のやりとりが描かれています。次にくるマンガ大賞のコミックス部門で第3位を獲得しており、2021年7月時点での累計発行部数は100万部越え。2022年にはテレビアニメ化も予定されているなど、非常に高い人気を博している作品です。
主人公は高校生の田中歩。彼は初心者ながら将棋部に属しています。そんな田中は、将棋部の部長・八乙女うるしに恋をしており、大胆な言動で彼女を動揺させる毎日。そんな2人の日々のやり取りが描かれている作品です。
田中はうるしに対して好意があるような言動をしますが、本人の前では決して恋心を認めません。一方でうるしは、田中は自分に惚れていると認めさせようと画策しますが、ポーカーフェイスで大胆な発言をする田中にやられて毎回赤面してしまいます。そんな2人の学生生活にニヤニヤが止まりません。
作中で対局内容が描かれることはあまり多くありませんが、各話の終わりにはその対局の棋譜がわかりやすく解説されています。2人がどんな将棋を指しながらイチャイチャしていたのか、そんな見方をしてみるのも面白いかもしれません。
🏆 次にくるマンガ大賞2020 コミックス部門 第3位
『ハチワンダイバー』柴田ヨクサル(集英社)
メイド服に身を包んだ、アキバ最強の真剣師!!
あらすじ
表のプロとは違う、賭け将棋をなりわいとする「真剣師」の青年・菅田。アマ最強を自負する彼を倒したのは、秋葉原の女真剣師だった! テンション無限大! 81マスの宇宙を舞台に繰り広げられる破天荒将棋バトル、ここに開幕っ!!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/182475/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★★☆☆☆
おすすめポイント
2006年から2014年までのあいだ、週刊ヤングジャンプ(集英社)にて連載されていた将棋漫画です。2008年に宝島社の漫画賞で第1位を獲得し、同年にテレビドラマ化。溝端淳平さんと仲里依紗さんが主演として出演し、高い人気を博しました。テレビドラマの他にもゲームやパチンコなど幅広いメディアミックスが展開されています。
物語の主人公は、プロ棋士への道を諦めた青年・菅田健太郎。彼は素人との真剣(賭け将棋)で生活費を稼ぐ真剣師となっていました。真剣で負けなしだった菅田は、勝ちすぎて勝負を避けられるように。そんな彼の元に「アキバの受け師」という最強の真剣師の噂が入ってきます。そして秋葉原に向かい勝負を挑んだ菅田ですが、見事に完敗。そこから将棋への熱が再燃した菅田ですが、部屋が荒れまくっていたのでまずは清掃サービスを頼むことにします。そしてやってきたのは、メイド姿をした「アキバの受け師」だったのです。彼女との
出会いをきっかけに、菅田は将棋の裏世界に足を踏み入れていくことになります。
この作品の魅力はやはり、対局シーンの派手さ。将棋漫画らしからぬ勢いと迫力が滲み出ています。様々なものを賭けて熱い戦いを繰り広げる展開が面白いです。
また、主人公・菅田とメイド服をきたアキバの受け師・中静そよの関係性も気になるところ。仲間となって裏世界でともに戦っていく2人ですが、そこに将棋でも恋愛でもライバルとなる存在が現れるのです。2人は立ちはだかる壁を乗り越えることができるのか、2人の行く末にもぜひ注目してみてください。
真剣将棋漫画なので、賭け事を描いた作品が好きな方におすすめです。
🏆 このマンガがすごい!2008 オトコ編 第1位
📖 全35巻完結済み
『将棋めし』松本渚(KADOKAWA)
将棋×メシを描いた異色の作品
あらすじ
前代未聞、将棋×めしの異色マンガ! プロ棋士・峠なゆたが対局の休憩中に食べるメニューとは!? そして、それが将棋にどう影響するのか!? めしで勝敗が決まると言っても過言ではない!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/421411/vol_no/001
ストーリー:★★★☆☆
対局シーン:★★★☆☆
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
2016年から2020年までのあいだ、コミックフラッパー(KADOKAWA)にて連載されていた漫画です。2017年に内田理央さん主演でテレビドラマ化されました。また、スマホゲームも配信されるなど、様々なメディアミックスが展開されています。
物語の主人公は女性プロ棋士の峠なゆた。彼女は、長時間頭を働かせ続ける将棋には食事というエネルギーが重要だと考え、対局中の食事を非常に大切にしています。この対局の休憩中の食事に焦点を当てた、ちょっと変わった作品です。
なゆたは対戦相手と食事が被るのを嫌がったり、相手の注文したものよりランクの高いメニューを頼もうとしたりすることも。これは棋譜を監修している広瀬章人さんの実体験をもとにしたもので、そういった棋士たちのこだわりをこの作品の食事シーンから感じられるのが面白いです。
また、食べたメニューから発想を得てその後の対局に影響が現れるのも面白いところ。将棋とメシという一見関係のなさそうな二つをうまく組み合わせた、そのアイディアと着眼点に脱帽です。
実際に作中で出前として出てくる飲食店は実在のお店なので、グルメ漫画としての一面も。将棋好きとグルメ好きにぜひ読んで欲しい作品です!
📖 全6巻完結済み
『バンオウ-盤王-』綿引智也 / 春夏冬画楽(集英社)
吸血鬼という設定を活かした異色の将棋漫画
あらすじ
永遠の命を持て余していた吸血鬼・月山が出会ったのは“将棋”。将棋の奥深さに魅了された彼は三百年を経て圧倒的な棋力を手にしていた。人間社会で正体を隠してきた月山だが、馴染みの将棋教室を救うために最高峰の棋戦・竜王戦に挑戦することに! 凡才吸血鬼VS天才棋士。将棋界を揺るがす戦いの幕が上がる!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1315100/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★★★☆☆
おすすめポイント
少し変わった設定が特徴の将棋漫画。
主人公は吸血鬼の月山元で、長寿である彼は300年にわたって将棋を研鑽し続けてきました。長い時間をかけて磨かれたその腕前は、プロ棋士に匹敵するほど。そんな月山が、将棋界で頂点の1つである竜王のタイトルを目指す物語です。
月山のキャラクターは非常に魅力的で、彼の吸血鬼としての特殊能力や長い年月を生きる中で培われた深い洞察力が、将棋の対局シーンに独特のスリルと奥行きをもたらします。
また、長い命を持つ自身に比べ、人間は短い人生の中で全てをかけて将棋を指すことから、対局相手を常にリスペクトしているのです。そんな人を尊ぶキャラクターも彼の魅力のひとつになっています。
吸血鬼であるという設定が、月山の強さにも弱さにもなっているのもポイント。吸血鬼だからこそ得られた時間を味方につけ研鑽を重ねましたが、一方で日中の活動には限界があり、その点が対局にも緊張感を与えています。
設定を生かし、吸血鬼の主人公が人間と互いを認め合いながら絆を深め成長していくヒューマン(?)ドラマ。将棋の好き嫌いに関わらず、ページを捲る手が止まらない作品です!
🏆 次にくるマンガ大賞2023 WEB漫画部門 10位
🏆 次にくるマンガ大賞2023 U-NEXT賞 受賞
番外編:「ボードゲーム」を題材にしたオススメ漫画・3選
頭を使って盤上で戦いを繰り広げるのは、囲碁や将棋だけじゃありません。チェスをはじめ、世の中には様々なボードゲームが存在しています。ここでは番外編として、その他のボードゲームを題材としたおすすめの漫画を3つご紹介します!
『盤上のポラリス』木口糧 / 若松卓宏(講談社)
チェス盤の上にだけ見える冒険の世界!
あらすじ
読めば指したくなる本格チェス漫画始動!! 「勇者になって冒険したい」長崎の離島に住む椿 一兵は、小学5年になっても夢が捨てきれない。そんなある日出会った、病弱な転校生・氷見崎ひめに導かれ、一兵はチェスという名の冒険の海へと漕ぎ出してゆく――!! ひめとの友情、ジュニアチャンピオン・灰堂レンとの出会い、世界競技人口7億人の頂点を目指す覚悟――全てはここから始まる!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/60001185/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★★☆
棋力アップ:★★☆☆☆
おすすめポイント
2015年2月から2016年4月まで月刊少年マガジン(講談社)にて連載された作品です。
2013年に同誌に掲載された読み切り作品「ギャンビット・オン・ガール」が元となっています。
物語の主人公は島に住む椿一兵。一兵は冒険を夢見るとびきり元気な小学5年生の男の子です。ある日、チェスでグランドマスターになることを夢みる氷見崎ひめが同じクラスに転校生としてやって来ます。ひめは転校を何度も繰り返しており、また身体が弱くて入院生活も長く、友達を作ったり上手に話したりすることが苦手でした。そんなひめが初めて友達になれたと思えたのが一兵。二人でチェスをする事になり、一兵もチェス盤の上に見える冒険に強く興味を持つようになります。またすぐにアメリカに旅立つ事になったひめは、グランドマスターになる事を夢見ていると一兵に打ち明けるのです。そして自分の持っていた大切なチェス盤を一兵に預け、グランドマスターになってまた一緒に勝負することを誓います。その後一兵はチェス教室へ通い、天才少年と言われる灰堂レンに出会うのです。そして彼と競い合いながら、グランドマスターへとなるべくチェスの腕を磨いていくことになります。
伝説の勇者になって冒険の旅に出ることを夢みていた少年・一兵が、チェスに本気でぶつかって成長していくという物語。チェスのルールに詳しくなくても楽しく読める作品です。一兵がチェスにどんどんのめり込んでいく様子が描かれ、何かに夢中になっている時の高揚感と没入感を感じさせられます。
チェスの世界競技人口って7億人もいるんですね、全然知りませんでした。いつの間にかチェスに興味が沸き、ルールを知らないのにチェスがやりたくなる作品。ぜひ読んでみてください!
📖 全4巻完結済み
『クロノ・モノクローム』磯見仁月(小学館)
元天才チェス少年が18世紀のウィーンにタイムスリップ!?
あらすじ
ある事件がきっかけで人と向かい合って座れなくなった、天才チェス少年・黒六。ある日ネットチェス中に光に包まれ、辿り着いた先は18世紀ウィーンだった!そこで出会ったのは、歴史に埋もれた機械チェス人形“ターク”―――壮大なスケールで贈る、チェス×歴史ロマン開幕!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/264921/vol_no/001
ストーリー:★★★★☆
対局シーン:★★★★☆
棋力アップ:★★☆☆☆
おすすめポイント
2014年1号から2015年1号までの1年間、週刊少年サンデー(小学館)に連載されたチェス漫画作品です。
主人公は中学2年生の犬伏黒六。小さい頃からチェスを続け、チェス世界選手権Jr.ユースの日本代表にもなった人物です。しかし黒六はある事件が原因で、それ以来人と向かい合って座れなくなっていました。それからオンラインでチェスをするようになった黒六はある日、タークと名乗る人物とのチェスのネット対戦中になんと18世紀のウィーンにタイムスリップしてしまうのです。そこで出会った発明家のケンペレンは黒六のチェスの実力に目をつけ、彼を自動チェス人形・タークの操縦者に抜擢します。黒六は最強の棋士であるフィリドールに弟子入りして修行を重ね、かつての自分を取り戻すのです。そしてタイムスリップしたこの地で、様々な相手とチェスで対戦していくことになります。
タイムスリップして辿り着いたヨーロッパの地で自動チェス人形の中に入りチェスをすることになった黒六。チェス漫画にタイムスリップという要素が加わって作品に幅が出ています。絵柄もとても綺麗で読みやすいですね。
チェスの魅力のみならず、18世紀のヨーロッパ史を楽しめるのもこの作品の特徴。世界観や史実とあわせて捉えるとより一層作品に引き込まれていきます。
チェス好きの人にはもちろん、歴史好きのあなたにも持ってこいの作品です。雰囲気たっぷりの作品なので、気になった方はぜひ読んでみてください!
📖 全5巻完結済み
『放課後さいころ倶楽部』中道裕大(小学館)
女子高生×ボードゲームという斬新な設定が魅力!
あらすじ
春の京都───――見知らぬ街に引っ越してきた女子高生の綾。彼女とはじめて友達になったのは、引っ込み思案な同級生の美姫。ある日の放課後、委員長の翠の後をこっそりつけて綾たちが訪れたのは、アナログゲーム専門店、その名も「さいころ倶楽部」!!思わずやってみたくなる、本場ドイツのボードゲームも満載!!「楽しい」を探す少女たちと、心躍るゲームの世界へ!!
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/234343/vol_no/001
ストーリー:★★★★★
対局シーン:★★★★★
棋力アップ:★☆☆☆☆
おすすめポイント
2013年から2021年までのあいだゲッサン(小学館)にて連載されていた、アナログゲームを題材として描かれた作品です。2019年にはテレビアニメが制作され、朝日放送テレビなどで放送されました。
物語の主人公は内気な性格の女子高生・武笠美姫。彼女はある日偶然出会った女子高生・高屋敷綾の影響で、楽しいことを探し出すようになります。そしてそんな美姫に、学級委員長の大野翠がアナログゲームを紹介。ここから彼女たちは、アナログゲームにのめり込みながら少しずつ成長していくことになります。
作中には非常に多くのアナログゲーム(ボードゲーム)が登場し、簡単なルール説明や解説と共にゲームが進んでいきます。名前を知ってるくらいのレベルのものから初めて耳にするものまで幅広く紹介されており、作中の登場人物たちと一緒にプレイしている感覚を楽しむことも。ここで気になったゲームを自分達でやってみるのもいいかもしれませんね。
また、今流行りの女子高生×〇〇という設定もバッチリ抑えています。しっかりとキャラ立ちした女子高生たちが友情を育み、成長していく青春展開もこの作品の魅力の一つです。
新しい楽しみを発見できる作品なので、ぜひ読んでみてください!
📖 全19巻完結済み
「囲碁・将棋」のオススメ漫画・まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。囲碁や将棋に詳しい方はもちろん、ルールすら分からない!という方でも、まず漫画から入ることで十分その世界を楽しめるようになると思います。それくらい初心者でも分かりやすくルールや戦法が解説されている作品がほとんどで、囲碁や将棋の楽しさを余すところなく知ることが出来ますよ!
そして、もちろん物語も重厚な作品が揃っています。特に『ヒカルの碁』や『3月のライオン』などは、メディア化も多数されている超名作。この機会に読んでみることをお勧めします!というのも、やはり人気作には人気作になった理由が必ずあるからです。囲碁や将棋と絡めた濃い人間ドラマが展開される両作は、編集部でも特にオススメの作品です。
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それでは素敵な漫画ライフを!
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