「ねこに転生したおじさん」や「片田舎のおっさん、剣聖になる」などおじさんを題材にした漫画が近年多くなっています。
おじさんの人間味溢れる姿に魅力を感じ、その作品のおかげで元気が貰えるという方は多いでしょう。
またおじさんのおかげで新たな人間性や価値観を見出すことができる作品も多いです。
今回紹介する漫画は、そんなおじさん作品の中で古い考えをアップデートするために、日々努力するおじさんです。
この漫画を見ることであなたの中の凝り固まった考えも緩んでいくこと間違いなし。
そんなおじさんを題材にした「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」の魅力について紹介します。
「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」とは
あらすじ
京都の花街発・16歳が綴る台所物語!ここは京都のど真ん中にある花街。舞妓さんたちが深夜、お仕事を終えたあと帰ってきて、共同生活を送っているのは、「屋形」と呼ばれるおうちです。とある屋形で「まかないさん」として舞妓さんたちに毎日の食事を作っているのは、なんと弱冠16歳の少女・キヨ。彼女がまかないさんになったのには、ある意外な理由があって――。華やかな花街の舞台裏、普通の日のごはんを通して、温かな人間模様が描かれます。
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/001
会社員で2児の父である沖田誠は「男は男らしく、女は女らしく」そんな昭和の堅い考えに凝り固まった男。
そんな沖田誠が近所に住む大学生でゲイの五十嵐大地と出会うことで自分の浅はかな考えに気付かされることになります。
誠の凝り固まった考えに段々と嫌気が差していく家族、家で誠と会話してくれる人は誰もいません。
このままの自分では家族の仲が悪くなってしまうと考えた誠は、大地の力を借りながらアップデートすることを決意するのでした…
練馬ジムさんによる作品で、2021年3月よりLINEコミックスから連載が開始されています。
2024年5月現在では既刊6巻まで発売中で、4巻からは電子書籍のみの販売を行っています。
漫画が話題となり、2024年1月からは原田泰造さん主演で実写化ドラマが放送されました。
おじさんが日々進化していく斬新な物語に沢山の視聴者が夢中になったようです。
共感間違いなし!個性溢れる人物紹介
「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」では、昭和の堅い考えの沖田誠、そして近所に住む大学生でゲイの五十嵐大地、また誠の娘は腐女子の同人作家。
このように様々な個性溢れる面々が揃っているので、この漫画を読むことで誰しもが世界観に引き込まれ、共感できるでしょう。
ここでは漫画に出てくる中でも特に注目してほしい人物について紹介していきます。
沖田 誠
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/001
51歳
事務機器リース会社「銀杏事務機器リース」営業戦略室長
妻である美香と萌と翔の父
昭和的な考えで凝り固まっているせいで、家族や職場の人たちから遠ざけられる。
大地と出会ったことで、少しずつ考えを変えようとアップデート中です。
沖田 萌
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/005
20歳
沖田誠の娘
腐女子な萌は「パイン」の名で同人作家として活躍。
家族の中で誰よりも気が利き、弟である翔思いの姉です。
沖田 翔(かける)
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/002
17歳
沖田誠の息子
高校2年生の翔は野球部に所属。
しかし3ヶ月前から学校に行かなくなり、部屋に引きこもることが増える。
可愛い物とメイクが好きで、誠に対して嫌悪感を抱いている。
五十嵐 大地
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/003
21歳
将来の夢は獣医で、現在は獣医学部に通っている。
大地はゲイで、同じ学部の先輩である砂川円(まどか)と付き合っています。
年齢以上に大人な考えを持っていて、いつも誠に対して優しいアドバイスをしてくれます。
カルロス
沖田家の飼い犬
犬種はコーギーで、漫画の中で癒しのキャラクターです。
家族には懐いているものの、誠を目の前にすると途端に違う態度を見せます。
おじさんだけじゃない!平成生まれも成長させられるおすすめシーン
沖田誠が日々考えをアップデートしていく中で、読者である平成生まれの人たちも驚くような新常識が出てきます。
ストレスの多い社会だからこそ相手の気持ちに中々気付けず、自分の気持ちを優先して行動してしまいがちな今、この漫画を読むことで今まで以上に相手に対して優しく接することができるでしょう。
そんな「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」から、おすすめシーンを紹介します。
おすすめシーン①:「お父さんみたいな人には絶対なりたくない!」初めての翔の反抗
参照:https://books.j-cast.com/topics/2021/10/23016311.html
仕事から帰ってきた誠は翔の友達が家に来ていることを知ります。
翔の友達はどんな人なのか美香と萌に話を聞くと、その友達は大地という名でゲイだと知らされます。
衝撃を受けた誠はすぐに翔の部屋に行くことに。
久しぶりに翔の姿を見て感慨深い気持ちになる誠。
そんな誠に大地が挨拶をすると、誠は「うちの息子に妙なことを吹き込まないでくれ」と一喝。
その後も次々とゲイである大地に向けて差別発言を繰り返します。
またおしゃれを楽しむ翔に向かっても「オカマでもあるまいし」と酷い言葉を吐き捨てます。
翔は「お父さんみたいな人には絶対なりたくない!」と反抗。
息子の初めての反抗に誠はショックを受けてしまうのでした…
ゲイというだけで酷い言葉ばかり吐き出す誠の姿にヒヤヒヤしてしまいます。
誠の言葉を聞いている間、気まずい表情をする翔に胸が痛くなってしまいました。
今まで誠に対して反抗をしたことない翔ですが、自分に対しても、また友達である大地に対しても酷い言葉を吐く誠に我慢の限界だったようです。
翔が今までどんな思いで誠と関わってきたのかが分かってきます。
この出来事で翔に言われた言葉が、誠の中でアップデートの原動力になっているように感じます。
おすすめシーン②:「大丈夫、ちゃんと聞こえてますよ」誠に寄り添う大地
参照:https://numan.tokyo/comic/imh7c/
息子の友だちである五十嵐大地がゲイだと知り、大地に対して酷い対応をしてしまう誠。
そんな誠の姿を見た家族は誠のことを「最近はもう手に負えない」と見放します。
家族からの言葉に傷ついてしまった誠は居酒屋でひとり泥酔。
そんな誠のことを迎えに来た大地は、家族にも見放された誠の話を聞きながら「大丈夫、ちゃんと聞こえてますよ」と優しく声を掛けるのでした…
誠から酷い対応をされたにも関わらず、大地は心から誠に寄り添ってくれます。
過去にも辛い経験をしてきた大地だからこそ、誠に対してここまで優しくすることが出来るのでしょう。
このシーンで大地の優しさに気付き始めた誠は、大地におんぶをされながら少し嬉しそうな表情をします。
普段は息子である翔とあまり関わりがないということもあり、大地に真剣に向き合ってもらったのが嬉しいようです。
大地の大きな優しさに心が動かされるシーンになっています。
おすすめシーン③:「変かどうかは自分で決めていいんですよ」大地の言葉にハッとする誠
参照:https://o-temoto.com/hirohiko-namba/oppan/
誠はこれといった趣味がなく、唯一自分が楽しく行動出来ているのは家族のことだけ。
「じゃあ趣味は家族だ」と言う大地に「家族が趣味って言うのも変じゃないか?」と誠は恥ずかしそうに笑います。
そんな誠に対して大地は「変かどうかは自分で決めていいんですよ」と真っすぐな目で伝えてくるのでした…
今まで趣味などもなく仕事一筋で生きてきた誠ですが、大地と対話することで自分が1番好きなものは家族だと気付きます。
様々な人が趣味を持っている中で、自分の趣味が家族ということに誠は少し恥ずかしい気持ちになったようです。
そう思えるほど誠は家族を愛しているのに、愛が強すぎていつも空回りしてしまいます。
誠の家族への愛情が感じられると共に、大地のおかげで胸を張って好きなことを追い求めても良いんだと励まされるシーンです。
まとめ:誠と共に自分もアップデート
参照:https://booklive.jp/product/index/title_id/1054371/vol_no/001
今回は「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」について紹介しました。
誠が大地のおかげでどんどんとアップデートしていく姿に、自分もアップデートしていかなければならないと思わされること間違いなしです。
この漫画は自分では気付かない古い価値観に気付けるので、家族に対しても職場の人に対しても活かせる内容が沢山あります。
回を追うごとに周りに対して優しくなる、アップデートした誠がどんどんと愛らしくなってくるでしょう。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』は現在も連載中!気になる方は是非一読ください。
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