電子書籍は電子端末ひとつで何冊もの本を読めて、持ち運びも簡単などさまざまな利点があります。
しかし電子書籍ストアのサービスが終わってしまうと、購入した本が読めなくなることがあります。もしも、電子書籍サービスが終わってしまった場合、どうなるのでしょうか?
そこで今回は、過去にサービスを終了した電子書店(会社)の事例とリスク回避策を解説します!
また、サービスを終了する可能性が低い電子書籍ストアも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
電子書籍が読めなくなるリスクを回避して、電子書籍を楽しみましょう!
以下のサイトでは、オススメの電子書籍ストアを紹介しています。電子書籍ストア選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください👇
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それでは早速、サービス終了について紹介していきます。
電子書籍ストアがサービス終了したらどうなる?
電子書籍ストアのサービスが終了した場合、購入した本を引き続き読めるかは各社の対応によって異なります。
紙の本は、お金を払えば本を所有できます。しかし電子書籍は「所有権」ではなく、お金を払って「閲覧権」を得るというシステムです。電子書籍ストアが所有している本を、お金を払って読ませてもらうというイメージです。
そのため、電子書籍ストアのサービスが終わると、購入した書籍でも閲覧できなくなる可能性があります。
電子書籍ストアがサービス終了した後の対応パターン
電子書籍のサービスが終了したら、電子書籍ストアはどのような対応をとるのでしょうか。想定される以下の3つの対応パターンを解説します。
- 返金される
- 他サイトに引き継がれる
- ダウンロードした書籍は継続して読める
それぞれ見ていきましょう。
終了対応パターン①:返金される
全額返金される場合と、ポイントに還元して返金される場合があります。
全額返金は、購入金額分を払い戻す方法です。実際に、「Microsoft」は全額返金を行いました。
ポイントでの返金は、購入金額分を他のサービスで使えるポイントに変換します。「エルパカBOOKS」は購入金額分を、「Pontaポイント」に変換して返金するケースがありました。
しかし、ポイントを利用しないユーザーにとってはあまりいい対応ではありません。
終了対応パターン②:他サイトに引き継がれる
企業が運営するほかの電子書籍ストアに移行される場合もあります。この場合は引き続き、購入した本の閲覧が可能です
過去に「TSUTAYA.com eBOOKs」がサービスを終了したときには、「BookLive!」にアカウントごと引き継がれました。移行後に「BookLive!」で閲覧できない書籍については、購入金額分をTポイントで返金となりました。
上記の事例のように、一部引き継ぎができない電子書籍もあります。その場合はポイント返金と合わせた対応となることもあるようです。
終了対応パターン③:ダウンロードした書籍は継続して読める
あらかじめアプリ内にダウンロードした書籍であれば、引き続き読める可能性があります。
電子書籍サービスのアプリをダウンロードしていれば、サービスが終わっても購入済みの作品を引き続き閲覧可能になるという対応です。
また電子書籍を自分の電子端末にデータを保存しておけば、電子書籍サービスが終わってもても、データが残るため閲覧可能です。
しかしアプリを誤って消したり、端末が故障してしまったりすると閲覧できなくなることもあります。
電子書籍サービス終了した各社の事例一覧
それでは、実際にサービスを終了した電子書籍サイトの事例と、各社の対応を見てみましょう👇
電子書籍 サイト名 |
運営会社 | サービス 終了日 |
サービス 終了後の対応 |
---|---|---|---|
エルパカ BOOKS |
ローソン | 2014年2月24日 | ポイント返金 |
Digital e-hon |
トーハン | 2018年4月27日 | ポイント返金 |
Microsoft Edge |
マイクロソフト社 | 2019年年4月2日 (米国時間) |
全額返金と ポイントなどによる返金 |
ダイヤモンド ブックス |
ダイヤモンド社 | 2016年5月31日 | ダウンロードにより 引き続き閲覧可能 |
本よみうり堂 デジタル |
読売新聞社 | 2017年9月26日 | ダウンロードにより 引き続き閲覧可能 |
BookGate | 廣済堂 | 2015年8月31日 | ダウンロードにより 引き続き閲覧可能 |
ポンパレ eブックストア |
リクルート | 2018年3月1日 | サービスの引き継ぎ |
TSUTAYA.com eBOOKS |
TUSTAYA | 2014年12月31日 | ポイント返金と 他サイトへの引き継ぎ |
地球書店 | NTTソルマーレ | 2014年3月31日 | ポイント返金と ダウンロード書籍の閲覧可能 |
PSP向け コミック配信 |
ソニー・コンピューター エンターテイメント |
2012年12月31日 | ポイント返金と ダウンロード書籍の閲覧可能 |
BOOKsV | 富士通 | 2015年9月29日 | ポイント返金と他サイトへ引き継ぎ ダウンロードで閲覧可能 |
Raboo | 楽天 | 2013年3月31日 | ポイント返金と他サイトへ引き継ぎ ダウンロードで閲覧可能 |
eBook Japan |
イーブック イニシアティブジャパン |
2020年5月26日 | 業務提携により合併し 共同運営となり継続利用可能 |
Yahoo! ブックストア |
ヤフー | 2019年3月28日 | 業務提携により合併し 共同運営となり継続利用可能 |
ヤマダ イーブック |
ヤマダ電機 | 2014年7月31日 | 新サービス移行 |
上記の一覧表にある、それぞれの事例を見ていきましょう。
ポイント返金
ポイント返金をした事例は、以下の2サイトです。
「エルパカBOOKS」は、購入した書籍の金額をPontaポイントに還元しました。完全撤退のため、購入した電子書籍でもサービスが終わった後の閲覧はできません。
「Digital e-hon」は、購入した金額分をDigital e-honポイントに還元しました。Digital e-honポイントは、「全国書店ネットワークe-hon」のポイント、または「BOOK☆WALKER」のコインとして使えます。
全額返金やポイントなどによる返金
以下のサイトは全額返金やポイントなどによる返金をしました。
「Microsoft Edge」は購入金額の全額を、Microsoftアカウントへ返金しました。Microsoftアカウントとは、マイクロソフトが提供しており、アプリのダウンロードやサブスクリプションの管理などができるアカウントです。
完全撤退のためサービス終了後の閲覧はできなくなったことから、お詫びとしてMicrosoftアカウントに追加で約2,800円相当のクーポンを付与しました。
ダウンロードにより閲覧可能
以下の3つのサイトはダウンロードにより閲覧が可能となりました。
- ダイヤモンドブックス
- 本よみうり堂デジタル
- BookGate
上記の3つのサイトは、ほかのサイトに引き継がれました。その際、アプリをダウンロードしたままであれば、すでに購入した書籍を引き続き読めるようにしました。返金やポイント還元などはありません。
サービスの引き継ぎ
サービスの引き継ぎが行われたのは「ポンパレeブックストア」です。
「ポンパレeブックストア」は、「スマートブックストア」へ引き継がれ、購入済みの書籍を引き続き閲覧でき、保有コインもそのまま使えるようにしました。
しかし、「スマートブックストア」はPCでの閲覧に対応していないため、スマホやタブレットのみで閲覧可能です。
ポイント返金と他サイトへの引き継ぎ
ポイント返金と他サイトへの引き継ぎが行われたのは「TSUTAYA.com eBOOKS」です。
「TSUTAYA.com eBOOKS」は、「BookLive!」へ引き継がれました。引き継ぎできない一部の電子書籍は、購入金額分をTポイントで返金しました。
ポイント返金とダウンロードで書籍の閲覧可能
以下の2つのサイトではポイント返金とダウンロードで書籍の閲覧が可能になりました。
「地球書店」は、購入した全額分を同社が運営する「コミックシーモア」のポイントに還元しました。
アプリでダウンロードすることで、サービスが終わっても購入済みの書籍を閲覧できるようになりました。
「PSP向けコミック配信」は、購入額に応じてソニーが運営している「Reader Store」で利用できるクーポンを付与しています。
購入済みの書籍はダウンロードにより引き続き閲覧可能でした。
ポイント返金と他サイトへの引き継ぎ、ダウンロードで閲覧可能
以下の2つのサイトでは、ポイント返金と他サイトへの引き継ぎ、ダウンロードで閲覧が可能になりました。
「BOOKsV」は購入した金額分を、「honto」で利用できるポイントとして還元しました。
また、購入済みの書籍はサービス終了後も閲覧可能です。
「Raboo」は、購入金額の10%分の楽天スーパーポイントに加え、楽天ポイントを200ポイント付与しました。さらに、新サービスの「Kobo」へ誘導するための「サービス移行支援プログラム」を行いました。
サービス移行支援プログラムでは、Rabooでの購入金額40%相当の楽天スーパーポイントを付与、kobo Touchの3,000円割引クーポンの提供、などが行われています。
サービス終了後もダウンロードした作品は引き続き閲覧できます。
業務提携により合併し共同運営となり継続利用可能
業務提携により合併し共同経営となり、引き続き利用可能となったのは以下の2サイトです。
「eBookJapan」と「Yahoo!ブックストア」はサービスを終了し、「ebookjapan」に合併されました。
「Yahoo!ブックストア」の利用者は、購入済みの書籍、個人登録情報、Tポイントなどがそのまま「ebookjapan」へ引き継がれています。
新サービス移行
「ヤマダイーブック」は新サービスへ移行となりました。
ヤマダ電機は2014年5月末に「ヤマダイーブック」を終了し、新たな電子書籍サービス「やまだ書店」を開始することを発表しました。
しかし当初は、返金や新サービスの「やまだ書店」への引き継ぎもなしと、サービス終了後の対応が全くなく、ユーザーから強い批判を受けます。
その結果、ヤマダ電機はすでに購入した書籍は新サービスに移った後も閲覧可能としました。新サービスを利用しないユーザーには、残ったポイントをヤマダポイントに還元しました。
電子書籍ストア終了のリスク回避方法
せっかく購入した電子書籍が読めなくなるのは避けたいですよね。ここでは電子書籍ストアがサービスを終了するリスクを回避するための、以下の2つの方法を解説します!
- タブレットなどの端末に作品をダウンロードしておく
- サービス終了する可能性の低い電子書籍ストアで購入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
リスク回避方法①:タブレットなどの端末に作品をダウンロードしておく
購入した電子書籍のデータを電子端末にダウンロードしておけば、サービスが終了しても継続して読める可能性があります。
ダウンロードの方法は各ストアによって異なるため、各ストアのサイト等で確認しましょう。
また、ダウンロードが難しい場合はPDFにして保存するのもオススメです。PDFで保存すると、スマートフォンだけでなく、パソコンやタブレットなどのさまざまなデバイスと共有できるというメリットがあります。
以下のサイトでは、電子書籍をPDF化して読む方法や、注意点などを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください👇
【電子書籍はPDF化できる?】PDFにして読む方法やメリット、注意点などを徹底紹介!
リスク回避方法②:サービス終了する可能性の低い電子書籍ストアで購入する
サービス終了に伴い、電子書籍が読めなくなることの回避策として、サービスが終了する可能性が低い電子書籍ストアを選ぶことも大切です。
電子書籍ストアを選ぶ時は、お得に買えるかなどの観点で選びがちですよね。しかしそれだけでなく、継続して利用できるかという点もしっかりと確認しましょう。
サービス終了の可能性が低い電子書籍ストアの見極め方は、次で詳しく紹介します!
サービス終了の可能性が低い電子書籍サイトの見極め方
サービス終了の可能性が低い電子書籍サイトを選ぶ時は、以下の4つのポイントを意識しましょう。
- 運営会社が大企業である
- 運営実績がある
- 品揃えが豊富である
- 利用者が多い
上記のポイントをすべて満たしている会社であれば、電子書籍のビジネスで安定した利益を得ているはずです。しっかりビジネスとして成り立っていると、その分サービスが終了する可能性は低いと言えます。
サービス終了の可能性が低い電子書籍サイト5選
では実際にサービスが終了する可能性が低い電子書籍サイトはどれなのでしょうか。ここでは以下の5つのサイトを紹介します!
- BookLive!
- ebookjapan
- Kindle
- コミックシーモア
- U-NEXT Book
それぞれ紹介していきます!
電子書籍ストア①:BookLive!
国内最大級の電子書籍サービスとも言われるBookLive! は、約100万冊以上の電子書籍を扱っています。
漫画専用の「BookLive!コミック」もあり、2020年に行われた「オリコン顧客満足度調査」では、電子書籍ストア19社のうち堂々の総合1位を獲得しました。
この調査は「アプリの使いやすさ」「作品の充実度」「無料作品の充実度」「キャンペーン・ポイントの充実度」をもとに評価されます。BookLive! はすべての項目で4位以内にランクインしました。
これほど大規模で運営実績のあるBookLive! は、サービス終了の可能性が低いと言えるでしょう。
以下のリンクでBookLive! について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください👇
【ブックライブの評判は??】電子書籍ストアBookLive!の口コミ・メリットデメリットを徹底調査!
電子書籍ストア②:ebookjapan
ebookjapanは85万冊以上の作品を取り扱っており、とくに漫画が充実しているサービスです。さらに無料で読める漫画が5,000冊以上と豊富であるところも特徴です。
キャンペーンや特典も多く用意されています。もっともお得なのは初回登録時にもらえる「6回使える50%OFFのクーポン」などがあります。
また、ebookjapanは大手企業の「ヤフー株式会社」が運営していることもあり、サービス終了の可能性は低いと言えます。
以下のリンクではebookjapanについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください👇
【改悪の噂は本当?】電子書籍「ebookjapan」の評判と口コミを徹底調査!最新レビュー!
電子書籍ストア③:Kindle
Kindleは700万冊以上の作品数で、ジャンルの幅広さを含め、業界トップの品揃えです。
また、Amazonが運営していることもあり、安心して利用できます。
2021年に行われた「オリコン顧客満足度調査」の総合ランキングで電子書籍ストア42社中2位に入っており、作品数の充実度ランキングでも2位にランクインしています。
作品数も多く、顧客満足度ランキングでも上位にランクインしていることから、Kindleがサービスを終了する可能性は低いでしょう。
以下のリンクではKindleについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください👇
Kindle Unlimitedの評価・評判は実際どう?Amazon読み放題サービスの口コミや特徴を紹介!
電子書籍ストア④:コミックシーモア
コミックシーモアは87万冊以上の作品を取り揃えており、漫画を中心にさまざまなジャンルの本が読める電子書籍ストアです。
購入だけでなくレンタルサービスもあります。まずはレンタルして、面白かったら購入するという形も取れるので便利ですね。
コミックシーモアも「2021年オリコン顧客満足度調査」で電子書籍ストア42社の中で電子コミック総合1位を獲得しました。総合だけでなく、作品の充実度でも1位を獲得しています。
これほど好評な電子書籍サイトなら、サービスが終了してしまう可能性も低いでしょう。
以下のリンクはコミックシーモアについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください👇
電子書店「コミックシーモア」の評判と実際の口コミは?読み放題やレンタルも徹底調査!
電子書籍ストア⑤:U-NEXT Book
U-NEXT Bookは書籍や漫画だけでなく、動画や雑誌なども読み放題のサービスです。22万作品以上の動画があり、電子書籍に関しては2万冊以上の漫画、150誌以上の雑誌など、豊富な作品を取り揃えています。
また、ポイント還元率が40%と高いことも特徴です。このポイントは電子書籍の購入の際にも使用できます。
作品数も多く、ポイントの還元率が高いことから、順調な運営ができており、サービスが終了してしまう可能性が低いでしょう。
以下のサイトはU-NEXT Bookについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください👇
U-NEXT(ユーネクスト)は漫画読み放題?無料で読める仕組みと評判・口コミを解説
読めなくなるリスクはあっても電子書籍が便利
電子書籍はサービス終了のリスクもありますが、工夫をすれば回避できます。サービス終了のリスクを踏まえた上でも、電子書籍にはたくさんのメリットがあります。
電子書籍のメリットをまとめてみましょう。
- 書籍の保管場所を取らない
- 外出時に手軽に持ち運べる
- 本屋に実際に行かなくてもすぐに読みたい書籍を購入できる
- 暗い場所でも手軽に読める
このように電子書籍には紙の本にはないメリットがあります。特に、外出先で本を読む方や沢山の本を読む方は電子書籍がオススメです。
電子書籍ストアがサービスが終了しても閲覧できるよう準備をしよう!
電子書籍はサービスが終了すると、今まで通り電子書籍を読めなくなることがあります。
電子書籍が読めなくなることを回避するためには以下の点に気をつけましょう。
- 電子書籍を利用するときには、継続して読める会社を選ぶ
- 電子端末に電子書籍をダウンロードまたはPDFで保存して手元に残しておく
大手企業であっても、サービス終了する可能性はゼロではありません。それでも、サービスが終了して、電子書籍が読めなくなるリスクを抑えられます。
上記の2点に気をつけて、電子書籍を楽しみましょう!
以下のサイトでは、オススメの電子書籍ストアを紹介しています。電子書籍ストア選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください👇
>> 【徹底比較!】電子書籍ストアはどこがオススメ?使うなら、この電子書籍!
それでは素敵な電子書籍ライフを!
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