世界には一生で観ることが出来ないほど、数多くの映画がありますよね。その中から、自分の観たい映画を見つけるのは、なかなか大変かもしれません。しかし、カテゴリーを絞って探していけば、その時一番必要な映画に辿り着けることも。
本記事は映画の中でも「難病・闘病」をテーマにした映画にフォーカスして、ご紹介していきたいと思います。シリアスなものが多いですが、自分の背中を押してくれる名作が数多くありますよ!
特に今回は、そんな病気に関する映画を、病を通じて「何を描いているか」によってジャンル分けしてみました。
以下の6つのジャンル別に紹介していきたいと思います。
- 「青春・恋愛」
- 「家族愛」
- 「友情」
- 「挑戦」
- 「実話」
- 「ミステリー・サスペンス」
それではさっそく見ていきましょう。心に残る大切な1本が見つかりますように。
『青春・恋愛』を描いた闘病映画(7作品)
恋愛ってただでさえ思い通りにはいかないものですが、病気という大きな壁に阻まれた時、その喜びや、悲しみ、もどかしさは倍増。切なく泣きたい気分の時にもぴったりです。今回は甘酸っぱい青春から大人のロマンスまで病気×恋愛を描いたおすすめの作品を7つご紹介します。
『エブリシング』“Everything, Everything” (免疫不全症)
外の世界を夢見る少女の全てを懸けた初恋
あらすじ
免疫系の重い病気を抱えた18歳のマデリン。アレルギー発作の危険から外に出ることができず、生まれてからずっと家の中で生きてきた。そんなある日、隣にイケメンの青年オリーが引っ越してくる。彼と窓越しにメールをやり取りするうち、いつしか恋に落ちるマデリン。看護師カーラに協力してもらい、心配性の母に内緒で、ついにオリーと家の中で直接会うマデリンだったが…。
(参照:https://www.allcinema.net/cinema/361222)
公開年 |
2017年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ステラ・メギー |
出演 |
アマンドラ・ステンバーグ |
興行収入 |
6160万ドル |
おすすめポイント
NYタイムズベストセラーにてNo.1を獲得した青春小説を映画化した作品。
重度の免疫不全のために物心がついた頃から自宅から出ずに過ごしてきたマディは隣に越してきたオリーと出会い恋に落ちます。オリーとガラス越しに心を通わせていく中で、死ぬことを恐れて生きるよりも、束の間でも生きていると感じたいという思いが芽生えたマディは命の危険を顧みずオリーと共に外の世界へと飛び出していきます。
難病×恋愛というテーマながらも物語は明るく爽やかな雰囲気で進んでいきます。2人が窓越しにやり取りしながら互いに惹かれていく様子やマディの頭の中で創り出される切なくもポップな世界観、心境の変化と共に色づいてゆく2人の衣装など、可愛くてユーモアのある演出が満載。そして何よりも映像の美しさ!おしゃれなカメラワークと綺麗な景色、青春の雰囲気を引き立てる爽やかな音楽がマッチしてまるでMVのようで見惚れてしまいます。
ティーンエイジャーの初々しい恋愛模様はもちろん、ただの純愛モノでは終わらない後半の展開に驚かされること間違いなし。普段私たちが当たり前に目にしている外の世界の美しさ、そして良くも悪くも人を変える愛情を描いた物語です。
『きっと、星のせいじゃない』“The Fault in Our Stars” (甲状腺癌)
永遠がないことを知ってる2人の無限の愛
あらすじ
末期のガン患者で酸素ボンベが手放せない少女ヘイゼルは、両親に言われて嫌々ながら参加したガン患者の集会で、片脚を切断して骨肉腫を克服した青年ガスと出会う。ガスは独自の感性をもったヘイゼルに恋をするが、ヘイゼルは相手を傷つけることを恐れて距離を置こうとする。しかし、大好きな作家の話題がきっかけで2人は距離を縮めていき、その作家に会うためオランダへ旅立つ。そして旅の最終日、ガスはヘイゼルに重大な事実を打ち明ける。
(参照:https://eiga.com/movie/80470/)
公開年 |
2015年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジョシュ・ブーン |
出演 |
シェイリーン・ウッドリー |
興行収入 |
3億ドル |
おすすめポイント
原作は作家ジョン・グリーンが16歳で亡くなった友人をモデルに書き上げたベストセラー小説『さよならを待つふたりのために』。末期癌を患い酸素ボンベが手放せない17歳の少女ヘイゼルはある日サポートグループで骨肉腫により片脚を失った少年ガスと出会い意気投合します。二人は次第に惹かれ合い、ヘイゼルのお気に入りの小説「大いなる痛み」の作者に会うためアムステルダムに向かう。
いつ死ぬかも分からない状況で、傷つく事を恐れ誰とも親しくなろうとしない主人公。大切な人の死はものすごく怖くて辛いもの。ヘイゼルとガスはお互いに愛する人を失うかもしれない状況に置かれながら、それでも理不尽で残酷な現実を受け止め、似てる部分も違う部分も尊重し合い、愛する喜びを感じながら残りの時間を前向きに生きていきます。
小説好きな二人のセリフにはメタファーが多く、愛する痛みと喜びを見つけた二人が紡ぎ出すたくさんの素敵な言葉はきっと心に残ります。最後「きっと星のせいじゃないの」というタイトルに込められた意味が分かった時、涙せずにはいられません。
『17歳のエンディングノート』“NOW IS GOOD” (白血病)
一瞬一瞬を愛し、一生を生きた少女の最初で最後の恋
あらすじ
若くして余命を宣告された少女テッサは引きこり生活を送っていたが、17歳になり、いよいよその時が迫っていることを悟る。仕事を辞めて治療法探しにのめり込む父親や現実を受け止められない母親をよそに、テッサは親友とともに「お酒を飲む」「セックス」など危険な「TO DOリスト」を作成。残りの人生を精いっぱい生きようと決める。そんな時、隣に引越してきた青年アダムに恋をしたことから、テッサは生きることの意味を考え直すことになる。
(参照:https://eiga.com/movie/78030/)
公開年 |
2013年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
オル・パーカー |
出演 |
ダコタ・ファニング |
興行収入 |
260万ドル |
おすすめポイント
白血病で余命わずかの少女テッサは、自分の青春時代を早送りで経験するためにやりたいことを書き出し実行していきます。しかし、リストには入っていなかったはずの恋を経験することで徐々に人生や生きることについて考えなおしていきます。
愛に未熟で気難し屋のテッサは家族にもどこか辛く当たってしまいます。TO DOリストにはヤケになっているの!?と思うような危険なことも。そんな彼女のわがままな行動の陰に隠れた痛みや、彼女に寄り添うアダムや家族の苦しみなどが丁寧に描かれている本作。涙を誘う過剰な演出はなく、テッサの病気を前にした周囲の反応も何とも現実味に溢れています。この世からいなくなる側とこの世に残される側、誰に感情移入するかによって見え方が変わってくるかもしれません。
人生は瞬間の連続。テッサは愛を知ったからこそ心から幸せだと思える時間を得ることができました。原題の‘NOW IS GOOD’が一瞬一瞬を生きて人生を肯定していく主人公にぴったりなお話です。
イギリスのリゾート地ブライトンで撮影された美しい景色や天才子役としてキャリアを積んできたダコタ・ファニングの圧巻の演技にも注目です。
『ミッドナイト・サン~タイヨウのうた~』“Midnight Sun” (色素性乾皮症)
昼を生きられない少女と夢を諦めた少年の感動のラブストーリー
あらすじ
17歳のケイティは、太陽の光にあたれない“XP”という病をかかえていた。そのため、幼い頃から昼間は家から出られず、父親と二人で時間が経つのを待つだけの日々が続いていた。彼女の唯一の楽しみは、毎夜ギターを片手に駅前まで行き、通行人を相手に歌をうたうことだった。そんなある夜、彼女はチャーリーと出会う。彼には病気のことを隠したまま、次第に二人は恋に落ちていく。
(参照:https://filmarks.com/movies/66104)
公開年 |
2018年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
スコット・スピア |
出演 |
ベラ・ソーン |
興行収入 |
2740万ドル |
おすすめポイント
2006年にYUI主演で大ヒットとなった映画『タイヨウのうた』のハリウッドリメイク版で、チャーリー役を名優アーノルド・シュワルツェネッガーの息子、パトリック・シュワルツェネッガーが演じていることでも話題の作品。
母を子どもの時に亡くし父と2人で暮らしてきたケイティはXPという病気のために幼い頃から日中に外出することができず、窓から外を眺めることと夜に駅でギターを弾き語りすることが日課。ある日の夜いつも窓から眺めていた青年チャーリーと出会い、秘密を打ち明けられないままデートを重ねていきます。
難病を抱えながらも周りの人に愛されて前向きに育った主人公は太陽のように明るく、ケイティを演じるベラ・ソーンの澄んだ歌声も物語の雰囲気にぴったり。病気に縛られるケイティと夢を諦めているチャーリー、限りある時間のなか互いに幸せなる方向に働きかけることのできている二人の関係が素敵です。ラブストーリーではありますが、父親の溢れ出る人間性や愛の深さ故の葛藤など父娘の愛が見所で、ラストシーンで娘を送り出す父親の優しさと強さに胸を打たれます。父親、親友そして恋人、たくさんの愛と温かい関係が感動の涙を誘う作品です。
『博士と彼女のセオリー』“The Theory of Everything” (ALS)
車椅子の天才物理学者が導き出した愛のセオリー
あらすじ
1963年、ケンブリッジ大学で理論物理学を研究するスティーヴン・ホーキングは、中世詩を学ぶジェーンと恋に落ちる。やがて、スティーヴンは筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症、余命2年と宣告されながらも、妻となったジェーンと家庭を作り、子育てをし、そして、自分が生かされている意味を全うしようとする。予期せぬ試練。きれいごとではすまない夫婦の現実。ふたりが辿り着く先は…。
(参照:https://filmarks.com/movies/59552)
公開年 |
2015 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
ジェームズ・マーシュ |
出演 |
エディ・レッドメイン |
興行収入 |
1.237億ドル |
おすすめポイント
ALSという難病を抱えながらも研究に励み、宇宙の謎に生涯をかけて挑んだ天才物理学者スティーブン・ホーキング博士の半生と、彼を支え続けた妻ジェーンとの物語。
本作でアカデミー賞主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインの徹底した役作りとリアル且つ繊細な演技には脱帽としか言いようがありません!徐々に身体が動かなくなり、表情がこわばっていく様子は演技とは思えないほど。
そして、先に待ち受ける困難を知りながらもスティーブンを支え、共に生きることを決意するジェーンの覚悟と無償の愛、介護と子育てを一人でこなす苦労は計り知れないもの。彼女無くして宇宙の謎は解き明かされなかったかもしれません。
ラストではお互いを心から愛し尊重していた二人だったからこそ辿り着く愛の形に感動せずにはいられません。宇宙や時間の理論を探求した博士ですが、ラストシーンで人生が遡り二人の宇宙の始まりである出逢いに遡っていく演出はとてもロマンチックです。原題の「The Theory of Everything」とはホーキング博士が提唱した万物の理論のことですが、きっとそこには「愛」が含まれているのだろうと思わされる、そんな素敵な物語です。
🏆第87回アカデミー賞(2015年)
受賞:
主演男優賞 エディ・レッドメイン
ノミネート:
作品賞
主演女優賞 フェリシティ・ジョーンズ
脚色賞 アンソニー・マッカーテン
作曲賞 ヨハン・ヨハンソン
🏆第72回ゴールデングローブ賞(2015年)
受賞:
最優秀主演男優賞 エディ・レッドメイン
最優秀作曲賞 ヨハン・ヨハンソン
ノミネート:
最優秀作品賞
最優秀主演女優賞 フェリシティ・ジョーンズ
『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』“The Big Sick” (原因不明の昏睡状態)
ただのラブコメじゃない!文化の壁を超えた二人のハートフルな実話
あらすじ
パキスタン出身でシカゴに暮らすクメイルは、アメリカ人の大学院生エミリーと付き合っていたが、同郷の花嫁しか認めない厳格な母親に従い見合いをしていたことがバレて破局。ところが数日後、エミリーは原因不明の病で昏睡状態に陥ってしまう。エミリーの両親は、娘を傷つけられたことでクメイルに腹を立てていたが、ある出来事をきっかけに心を通わせ始め、クメイルもエミリーが自分にとって大切な存在であることに改めて気づいていく。
(参照:https://eiga.com/movie/87432/)
公開年 |
2018年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
マイケル・ショウォルター |
出演 |
クメイル・ナンジアニ |
興行収入 |
5640万ドル |
おすすめポイント
パキスタン出身の男性コメディアンとアメリカ人女性のカップルが結婚に際して直面した異文化の壁や数々のトラブルを乗り越えていくハートフルコメディー。なんと物語は実話で、本人自ら脚本化し主役として出演しています!
コメディアンのクメイルは白人女性のエミリーに恋しますが、同郷の花嫁しか認めないイスラム教徒の両親は交際に反対、自分のせいでエミリーと破局することに。しかも数日後彼女はなぜか昏睡状態に陥ってしまい、彼女を傷つけたクメイルはエミリーの家族に嫌われしまいます。
移民二世という立場にあって、家族か恋人の選択を迫られるクメイルの葛藤と、エミリーの両親とのちょっと気まずい関係が温かい絆に変わっていく様子が見所です。
本当にこんなことあったの!?と思ってしまう様な奇想天外なラブロマンスですが、単なる恋愛映画ではなく異文化、宗教、移民、ジェネレーションギャップ、差別などいくつものセンシティブなテーマを凝縮し、ユーモアで包み込んだ様な奥の深い作品です。異文化と難病という”Big Sick”のダブルパンチを乗り越えるクメイルの姿に勇気と笑いをもらえること間違いなしの作品です!
🏆第90回アカデミー賞(2018年)
脚本賞ノミネート
エミリー・V・ゴードン/ クメイル・ナンジニア
『世界一キライなあなたに』“Me Before You” (四肢麻痺)
人生の価値を失った青年に生きる希望を教えた女性の感動のラブストーリー
あらすじ
性格は前向きなだが、夢にチャレンジすることに躊躇し、仕事を転々としながら、なんとなく毎日を過ごしているルー。彼女の働いていたカフェが閉店してしまい、職を失ったルーは半年限定で介護の仕事に就く。ルーが担当することになったのは、快活でスポーツ好きだったが、バイクの事故で車椅子生活を送ることとなった青年実業家のウィルだった。当初、ウィルはルーに冷たく当たるが、ルーの明るさがウィルの心を溶かし、やがて2人は互いに最愛の存在となっていく。
(参照:https://eiga.com/movie/83995/)
公開年 |
2016年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
テア・シャーロック |
出演 |
エミリア・クラーク |
興行収入 |
2.083億ドル |
おすすめポイント
交通事故で四肢麻痺となり生きる気力をなくした元実業家の青年ウィル。公私共に充実していた事故前の自分に囚われている彼は、不自由な現実を受け止めることができず塞ぎ込んでいます。そんな時介護士として雇われたルイーザに出会います。庶民的で明るくあけすけ、奇抜なファッションに身を包み、目まぐるしく変わる表情がお茶目なルイーザ。境遇も性格も正反対の二人が初めは反発しながらも、徐々に打ち解け、次第に惹かれ合う姿に心を打たれます。そしてウィルを楽しませようとするルイーザの真っ直ぐな思いは、絶望の淵に立つ彼の閉ざされた心にも伝わっていきます。
しかし、生きていることへの葛藤や苦悩の末に出した決断はきっと本人しか理解できないもの。終盤の展開には胸を締め付けられると同時に、生と死、そして人を愛することについて考えさせられます。全てが望んだ形にならずとも二人の愛は本物で確かに希望はあったのだと思える、切なくも美しい作品です。イギリスの緑豊かな風景とレンガ造りの街並みや、Ed Sheeranの劇中歌が物語の雰囲気とマッチしてとても素敵です。
『家族愛』を描いた闘病映画(9作品)
病気や障がいを前に患者本人と同じくらい戸惑い苦しむのは、その家族。それぞれが葛藤し衝突しながらも困難を乗り越え、家族の絆が深まっていく様子は感動的です。今回は実話やドキュメンタリーなど、様々な角度から病気×家族愛を描いた作品を9本ご紹介します。
『マイ・ルーム』“MARVIN’S ROOM” (白血病)
疎遠の姉妹と不仲な親子。とある家族が見つけた愛の物語
あらすじ
実家から遠く離れて暮らしていたリー。だが、その姉のベッシーは、寝たきりの上に痴呆症の父親と叔母の面倒を診るため、自分の人生を犠牲にしてまで実家に住み続けていた。そんなある日、リーは二人の息子を連れて、20年ぶりに実家へと戻って来る。ベッシーが白血病にかかっていることを知り、骨髄移植の検査を受けるためだった。重病に冒されながらも献身的なベッシーの姿を見て、自己中心的だった自分の生き方を改めるようになるリー。長男のハンクもまた、父親の死後、家を焼失させて精神病の施設に預けられたが、明るく介護を続けるベッシーの姿に、心を開き始める。だが、ベッシーの病状は思いの他、悪化していた……。
(参照:https://www.allcinema.net/cinema/52259)
公開年 |
1997年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジェリー・ザックス |
出演 |
メリル・ストリープ |
興行収入 |
1280万ドル |
おすすめポイント
20年以上絶縁状態だった姉妹が、姉が白血病を患ったことをきっかけに再会し、再び家族が一つの家に集まるという話。寝たきりの親の介護に明け暮れる姉ベッシーと、シングルマザーとして問題児の息子に手を焼いている妹リー。対照的ながらどちらも大変な状況を抱えています。仕事と子育ての両立に親の介護、反抗期の息子がいたり、病気になったり問題は絶えません。それでも無駄な人生ではないと言い切るベッシー。愛を受けることより、愛を注げる人がいることの方が幸せだと思える彼女の純心さにどこまでも惹きつけられます。正しい間違ってるとか、許す許せないとか、単純に解決できないのが家族。煩わしくて逃出したくもなるけれど、だからこそ愛おしい場所なのかもしれません。豪華キャストが等身大の演技で家族のリアルないざこざや葛藤を描き出す本作。特に大きな展開はないのに不思議と引き込まれ、じわじわと胸を打つ素敵な映画です。
海辺で車を奔走させる場面など印象的なシーンが多く、フロリダのディズニーワールドに行くシーンでは90代年代のディズニーの雰囲気を味わえるかも。
🏆第69回アカデミー賞(1997年)
主演女優賞ノミネート
ダイアン・キートン
🏆第54回ゴールデングローブ賞(1997年)
最優秀主演女優賞ノミネート
メリル・ストリープ
『私の中のあなた』“My Sister’s Keeper” (白血病)
姉を救うために産まれてきた少女が、本当に望んでいたものとは
あらすじ
私の命はオーダーメイド。姉を救うために生まれた。でも今、私はその運命に逆らって、大好きな姉の命を奪おうとしている―。ケイトに生きて欲しい―その想いは、家族みんな同じだと疑わなかった母・サラは、ある日、信じられない知らせを受ける。「もう姉のために手術を受けるのは嫌。自分の体は、自分で守りたい。」と、アナが両親を訴えたのだ。病気と闘いながらも幸せだった家族に訪れた、突然の出来事。いったい何故、アナは大好きな姉を救うことをやめる決意をしたのか?そのアナの決断の裏には、驚くべき真実が隠されていた―。
(参照:https://filmarks.com/movies/18671)
公開年 |
2009年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ニック・カサヴェテス |
出演 |
キャメロン・ディアス |
興行収入 |
9270万ドル |
おすすめポイント
白血病を患うケイトは治療法がなく残された余命はわずか。そんな姉を救うために遺伝子操作により創られたドナー役の妹アナは姉への臓器提供を拒んで両親に対して提訴を起します。どんな手を尽くしてでも娘に生きてほしいと願う両親と、残された時間を家族と幸せに過ごしたいと望むケイト、そんな両者に挟まれる妹アナは悩み葛藤します。家族全員がケイトのことを愛していて、でもケイトを思いやる方法はみんなばらばら。悪い人は誰もいなくて、それぞれの気持ちに共感できるからこそやりきれない辛さを感じます。臓器提供や訴訟という設定だけを聞くと何だか怖く感じますが、徐々に明かされていくのは想像以上に温かい真実。
結末で描かれる姉の思いとそれに応えようとする妹の強い絆、そしてすれ違いながらも互いを思い合う家族の深い愛に涙が止まらなくなる感動作です。
『それでも、愛してる』“THE BEAVER” (うつ病)
うつ病の男を変えたのはビーバーのぬいぐるみ!?
あらすじ
2人の息子にも恵まれ順風満帆な家庭を築いていた玩具会社社長のウォルターと妻のメレディス。しかし、ウォルターがうつ病を発症してしまい、働けなくなってしまう。メレディスは夫の分まで仕事や家事に奮闘するが、ある日、ウォルターが捨てられていたビーバーのぬいぐるみを拾ってきたことから事態が好転していき……。
(参照:https://eiga.com/movie/57990/)
公開年 |
2012年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジョディ・フォスター |
出演 |
ジョディ・フォスター |
興行収入 |
730万ドル |
おすすめポイント
ジョディ・フォスターが監督兼出演を務め、うつ病で苦しむ男性とその家族の絆を描いた作品。
会社経営者のウォルターはうつ病を患い、会社の業績は悪化、家庭は崩壊寸前、自殺すら考えます。そんな時、彼はたまたま拾ったビーバーのパペットを手にはめ、自分の代弁者にすることで、社交性や自信を取り戻していきます。ウォルターがうつ病から立ち直りたいと願う心がビーバーを介した多重人格として現れる様は人間心理の複雑さを窺わせます。また、本作ではうつ病が本人を苦しめると同時に、その家族に大きな苦悩を与えるという事実が描かれています。昔の姿に戻って欲しいと自分の理想を押し付けてしまう妻や、気が狂った様な父親を嫌悪する長男。ウォルターの思いに反して家族の溝が深まっていく様子はなんとも切ないものです。
タフなイメージのあるメル・ギブソンがビーバーのパペットを介して会話する様子はどこか滑稽で映画のポスターも何だか可愛らしく見えてしまいます笑。しかし、これはコメディー色のない真っ当なヒューマンドラマ。終盤には衝撃の展開が待ち受けています。うつ病の残酷さと克服への覚悟を通して本当の家族の絆について考えられる作品です。
『ブレスしあわせの呼吸』“Breathe” (ポリオ)
車椅子で人生を謳歌した男と家族の感動の実話
あらすじ
運命の恋に落ち、家族や友人に祝福されて結婚し、最高に幸せな日々を送っていたロビンとダイアナ。ところが、出張先のナイロビで、突然ロビンが倒れてしまう。診断結果はポリオ、首から下が全身マヒとなり人工呼吸器なしでは息もできない。時は1959年、医師からは「余命数ヶ月」と宣告される。英国に戻り息子が生まれたが、ロビンは絶望の中にいた。病院を出たいと望むロビンのために、医師の反対を押し切り自宅で看病する決意をするダイアナ。無謀とも呼べる彼らの決断は、ロビンの運命を大きく変えていく――
(参照:http://breath-movie.jp/about.php)
公開年 |
2018年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
アンディ・サーキス |
出演 |
アンドリュー・ガーフィールド |
興行収入 |
490万ドル |
おすすめポイント
幸せな結婚生活を送っていた最中ポリオ感染により人工呼吸器なしでは生きられない体となってしまったロビンと彼を支え続けた妻ダイアナ。その姿を見てきた息子がプロデューサーを務めた感動の実話。作品からは彼の両親への強い尊敬と愛情を感じられます。
全身麻痺となり生きる意味を見失うロビンは、医者の反対を押し切り、家族と暮らすうちに生きる希望と勇気を取り戻していきます。彼は世界初の病院外での人工呼吸生活を実現した患者であり、人工呼吸器搭載車椅子開発の立役者、そしてポリオ患者として最も長く生きた人物となりました。
人に頼るということは時に罪悪感を伴うものです。しかしそれを重荷に感じすぎなかったからこそ、ロビンは奥さんや友人を始め、医者やエンジニア、資産家など様々な人の手を借りて、自分の人生を豊かなものにし、また同じように障害に苦しむ多くの人に希望を与えました。病人として周りに支えられるだけではなく、人として周りを支えていた主人公の生き様に「人間らしく生きる」とはどういうことなのかを教えられます。
ロビンと家族が底抜けに明るく困難を乗り越え、人生を謳歌する姿に勇気づけられる作品です。
🏆第26回ハートランド映画祭
Truly Moving Picture Award 受賞
『アリスのままで』“Still Alice” (若年性アルツハイマー症)
自分が自分である事を諦めなかった女性と家族の絆
あらすじ
ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。そんなある日、アリスは記憶が薄れる前に自らパソコンに残したビデオメッセージを発見し、自分が自分でいられるために、画面の中の自分が語ることを実行しようとする。
(参照:https://eiga.com/movie/81382/)
公開年 |
2015年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
リチャード・グラツァー |
出演 |
ジュリアン・ムーア |
興行収入 |
4480万ドル |
おすすめポイント
医師の夫と3人の子供を持ち幸せな生活を送っていた大学教授のアリスは、50歳という若さで突如若年性アルツハイマーを発症します。夫ジョンは必死にアリスを励ましますが、エリートとして生きてきた彼女にとって記憶を失うことは想像以上に屈辱的で絶望的なものでした。癌の方が良かったと涙を流すアリスの姿は痛々しく目を背けたくなります。さらにアリスを苦しめるのは遺伝性のアルツハイマーがいつか愛する子供やその子供達までを不幸にするという事実。家族は自分を失っていく恐怖に怯える母親にどう接するべきなのか、戸惑いながらもアリスを支え励まします。
必死に闘うアリスですが、不条理にも彼女が時間と情熱をかけて積み上げてきた知識や、築いてきた人間関係、そして病に冒され自分が壊れていく悲しみすらも失われていくのでした。
本作では自身もALSを患う監督によって患者本人と家族の心情がリアルに描き出されています。それはいつか自分や家族の身に起きるかもしれない怖さを孕みながら、全てを失った時最後に残る愛の尊さを教えてくれます。
アルツハイマーにゆっくりと蝕まれていく様や病の進行とともに別人のようになっていくアリスを見事に演じるジュリアン・ムーアの演技は圧巻です。
🏆第87回アカデミー賞(2015年)
受賞 主演女優賞 ジュリアン・ムーア
🏆第72回ゴールデングローブ賞(2015年)
受賞 最優秀主演女優賞 ジュリアン・ムーア
『ギフト 僕がきみに残せるもの』“Gleason” (ALS)
アイスバケツチャレンジの発案者!生きたいと願う父親が我が子に残したビデオダイアリー
あらすじ
難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告された元アメリカン・フットボール選手が、これから生まれる息子のために撮影したビデオダイアリーをもとに製作されたドキュメンタリー。NFLニューオーリンズ・セインツ現役時代に輝かしい功績を残したスティーブ・グリーソンは、選手生活を終えたある日、ALSを宣告される。そして、そのすぐ後に妻との間に初めての子どもを授かったことが判明する。我が子を抱きしめることができるのかわからない厳しい現実を前に、グリーソンは我が子に向けてビデオダイアリーを撮りはじめる。
(参照:https://eiga.com/movie/86241/)
公開年 |
2017年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
クレイ・トゥイール |
出演 |
スティーブ・グリーソン |
興行収入 |
58万ドル |
おすすめポイント
元アメリカンフットボール選手のスティーヴ・グリーソンは難病ALSを発症し2〜5年の余命宣告を受けます。その直後に妻ミシェルとの間に初めての子供を授かったことを知り、彼は生まれてくる子どもに「父」の姿を残すためにビデオ日記を撮ることに。本作はグリーソン本人や家族、友人が撮影した1500時間に及ぶビデオダイアリーから紡ぎ出されたドキュメンタリー作品。
スティーブンは妻ミシェルに支えられ不自由な体ながら多くのことに挑戦します。ALSの啓蒙活動のために「No White Flags!」というスローガンの元、財団『チーム・グリーソン』を設立し、患者に夢を与えます。あの有名なアイスバケツチャレンジを発祥したのも他ならぬ彼なのです。そして父親との関係修復にも試みます。彼が父親として子供に贈るビデオダイアリーに映されるもう一つの“父と子の関係”もグッとくるものがあります。
プロ選手として功績を残しヒーローと呼ばれる自分と、体の自由が効かない今の自分とのギャップに対する虚しさや、啓蒙活動に力を入れるスティーブと家庭を大切にしたいミシェルのすれ違いなど全てがリアルに映し出されており自然と心を掴まれます。そして最後まで白旗を揚げず家族のために病と闘う姿にたくさんの勇気をもらえる作品です。
『天国からの奇跡』“Miracles from Heaven” (消化器疾患)
難病の少女に起きた奇跡と家族の絆を描いた驚きの実話
あらすじ
小さな田舎町で暮らす少女アナは重度の消化器疾患を抱え、幼い頃から入退院を繰り返してきた。母クリスティの尽力で自宅から遠く離れた大病院へ入院することになるが、そこでも治療の方法は見つからず自宅へ帰ることに。一方、母とアナが家を離れている間、残された家族の間に不和が生じていた。ある日、庭の大木から落下したアナは一命を取りとめるが、彼女の身には驚くべき奇跡が起こっていた。
(参照:https://eiga.com/movie/84436/)
公開年 |
2016年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
パトリシア・リゲン |
出演 |
ジェニファー・ガーナー |
興行収入 |
7400万ドル |
おすすめポイント
敬虔なクリスチャン一家の娘アナは、突然重度の消化器疾患を発症し闘病生活を余儀なくされます。母クリスティは娘の看病と治療法探しに明け暮れるものの望みは薄く、一家の家計も危機に追い込まれます。しかしある事件をきっかけにアナと家族の身に不思議な出来事が起こります。
辛い時にこそ必要であるはずの神の存在、しかし何の救いの手も述べてくれない神を前にクリスティは信仰を失いかけます。そんな彼女が最後、一家が体験した奇跡について語る教会のシーンはとても感動的。神や信仰というものがピンとこない人にとってはとっつきにくいと感じますが、本作は神への信仰を説いた宗教映画ではなく、日々を懸命に生きる人々が紡ぐ愛と思いやりから生まれる奇跡を描いた物語。しかも実話に基づいているというから驚きです。
クリスティを演じたのは実生活でも三人の子供がいるというジェニファー・ガーナー。目の前で消えていく娘の命を必死に繋ぎ止めようとする母親の熱い姿に涙が止まりません。そして家族の絆や人々の温かさ、そんな私たちが日々当たり前と思っている事が「奇跡」なのだと気づかされます。
『アイ・アム・サム』“I Am Sam” (知的障害)
7歳の父親と娘の深い絆を描く感動のヒューマンドラマ
あらすじ
7歳の知能しか持たないサムは、コーヒーショップで働きながら、ひとり娘ルーシーを育てるが、ソーシャル・ワーカーに娘を取り上げられ、敏腕女性弁護士に助けを求める。彼女は夫と息子との関係に悩んでいた。
(参照:https://eiga.com/movie/1439/)
公開年 |
2001年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジェシー・ネルソン |
出演 |
ショーン・ペン |
興行収入 |
9780万ドル |
おすすめポイント
知的障害により7歳の知能しか持たないサムは養育能力が無いと判断され、愛する娘ルーシーと引き離されてしまいます。サムは周囲の人に支えられながら法廷に立ちルーシーを取り戻すために奮闘します。
知能の面では娘に追い越されてしまうものの、誰よりも愛と優しさに溢れるサム。ルーシーにとっては人として大切なことを教えてくれる、世界でたった一人の素晴らしい父親です。幼いながらにそんな父親を気遣うルーシーの父への愛情に涙がこぼれます。
何としてでも自分の子供を守りたいと思いながらも、障害の壁に阻まれてどうしてよいか分からないサム。そんな彼の人柄や子供にかける一途な愛情は、次第に弁護士や里親夫婦の心を動かしていきます。愛が大きすぎるが故に空回りしてしまう親子の姿は切なく、本作でアカデミー賞にノミネートされたショーン・ペンと天才子役ダコタ・ファニングの演技力に終始泣かされます。
本作では全編に流れる様々なアーティストたちがカバーするビートルズの名曲も聞き逃せません。サムが”Lucy In The Sky With Diamonds”の話をするシーンはとても印象的。父と娘の絆、2人をとりまく周囲の人々の優しさに心がじんわりと温かくなる作品です。
🏆第26回日本アカデミー賞(2003年)
外国作品賞ノミネート
🏆第74回アカデミー賞(2002年)
主演男優賞ノミネート ショーン・ペン
『ロレンツォのオイル / 命の詩』“LORENZO’S OIL” (副腎白質ジストロフィー)
医学の素人でありながら難病の治療法を探し出した夫婦の愛と執念の実話
あらすじ
不治の病、副賢白ジストロフィーに侵された息子を救うために奮闘する夫婦の実話を、「マッドマックス」のG・ミラーが映像化した作品。平凡な銀行員オーギュストの息子が、不治の病に侵された。病院の治療もむなしく、息子の容体は日をおって悪化していく。オーギュストと妻は、自分たちの手で治療法を発見するべく様々な文献を読みあさるが……。
(参照:https://movies.yahoo.co.jp/movie/25862/story/)
公開年 |
1993年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジョージ・ミラー |
出演 |
ニック・ノルティ |
興行収入 |
720万ドル |
おすすめポイント
5歳の息子ロレンツォが不治の病に侵され約半年の命と宣告されてしまったオドーネ夫婦が息子を救うため治療法探しに奮闘する姿を描いた実話。
様々な治療を試すも症状は改善せず、病に蝕まれていくロレンツォからは思わず目を背けたくなります。遂には言葉で苦痛を訴える事すらも出来なくなってしまった我が子を悲痛な思いで介護する両親。周囲はロレンツォを逝かせてあげるべきだと考えます。批判や孤立もあるなか、医学に関してまったくの無知であるにも関わらず、不眠不休で研究書を読みあさり息子のために奮闘する両親の姿は傍から見れば狂気とも思えるほど。親のエゴで生き延びさせるわけではない、それでも救える可能性が少しでもあるなら死に物狂いになってしまう。しかし、そうしてリスクを冒して挑戦した人がいたからこそ様々な病に治療法が見つかり、多くの人に希望を与えることができたのかもしれません。親子3人の迫真の演技に加え、実話だからこその凄まじさを孕んだ愛情と執念の物語です。
🏆第65回アカデミー賞(1993年)
主演女優賞ノミネート スーザン・サランドン
脚本賞ノミネート ジョージ・ミラー/ ニック・エンライト
🏆第50回ゴールデングローブ賞(1993年)
最優秀主演女優賞ノミネート スーザン・サランドン
『友情』を描いた闘病映画(5作品)
辛い時や苦しい時、友人の存在は家族以上に大きな支えになったりするものです。それは病気という試練を前にした時も一緒。病気をきっかけに新たな友情が芽生えたり、絆が強くなっていく様子は心にグッときます。ここでは男同士や女同士の友情、子供と大人の絆など病気×友情をテーマにしたおすすめの作品を5本紹介します!
『マイベストフレンド』“Miss You Already” (乳癌)
幸せも苦しみも2人で共有するから意味がある!笑って泣ける友情の物語
あらすじ
数十年来にわたる大親友であるジェスとミリーは、日常のことはもちろん、恋愛の秘密まで、幼い頃から人生のすべてを2人で共有してきた。大人になった2人は、仕事も順調で、ともにパートナーを持ち、幸せな毎日を送っていた。しかし、ミリーに乳がんが見つかり、同じ頃、不妊治療を続けてきたジェスに待望の子どもができる。ミリーのことを思うと、子どものことを伝えられないジェス。それぞれが相手を思う気持ちから、2人の間に言葉にできない事柄が増えていった。
(参照:https://eiga.com/movie/85139/)
公開年 |
2016年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
キャサリン・ハードウィック |
出演 |
トニ・コレット |
興行収入 |
816万ドル |
おすすめポイント
幼い頃からの親友でお互いのことは何でも知っているジェスとミリーは、大人になりそれぞれ結婚し幸せな日々を送っています。しかし、2人の可愛い子供に恵まれ人生順風満帆なミリーに乳がんが見つかり、時を同じくして、不妊治療を続けてきたジェスは待望の赤ちゃんを授かります。
幼い頃から楽しさも悲しさも分かち合ってきた二人ですが、人生の重大な局面を前に、相手を思うが故に言葉にできないことが増えていきます。新しい命を宿して未来に向かって生きるジェスと自分の人生が終わることを受け入れなければいけないミリー。対象的な状況にある二人が悩みながらも友情をかみ締めていく姿は切なく胸を打たれます。
間反対の性格だけど気の置けない間柄。そんな2人の関係性が面白く、くすっと笑ってしまうようなコメディー性もある本作。女性としての幸せや葛藤、命の終わりと始まり、そして友情という愛の形を描いた物語です。
『しあわせな人生の選択』“Truman” (肺癌)
終活を迎えた1人の男が友人と過ごす最期の4日間
あらすじ
カナダに住むトマスは長年の友人でスペインに住むフリアンが余命わずかであることを聞き、フリアンのもとを訪れる。治療をあきらめ、身辺整理を始めたフリアンは、愛犬トルーマンの新たな飼い主を探し、アムステルダムの大学に通う息子の誕生日を祝うためにオランダへ旅をする。その中でフリアンとトマスは、昔のように遠慮のない関係に戻っていくが……。
(参照:https://eiga.com/movie/86439/)
公開年 |
2017年 |
制作国 |
スペイン、アルゼンチン |
監督 |
セスク・ゲイ |
出演 |
リカルド・ダリン |
興行収入 |
900万ドル |
おすすめポイント
癌を患い余命わずかな独身男性フリアンは終末医療を拒否し、死に向かう決意をします。そんな彼の前に遠く離れて暮らしていた旧友トマスが現れ、2人は最期の4日間を共に過ごします。
自分の人生を片付けるかのように最期にやるべきことをこなしていくフリアン。愛犬トルーマンの里親を探し、葬儀の手配をし、外国に住む息子へに別れを告げにいきます。しかし、死期迫る彼に対しての周囲の対応は様々。親しかった友人は戸惑い彼と距離を置き、ギクシャクしていたはずの知り合いは彼に声をかけ励まします。そんな中、トマスは死を選択したフリアンを否定するでも励ますでもなく、ただ同じ時間を過ごそうとします。たった4日間の中で別れを伝えなけらばならない喪失感に苦しみながらも、最後まで死間際の友人に寄り添い続けるトマスの姿と二人の友情に心を打たれます。
死を目前に悔いのないように誠実に生きようとする男と彼を取り巻く人々の最期の4日間を通して、人生に大切なものは何か、幸せな人生の幕引きはどうあるべきかを考えさせられる作品です。
🏆第30回ゴヤ賞(2016年)
作品賞
監督賞 セスク・ゲイ
主演男優賞 リカルド・ダリン
助演男優賞 ハビエル・カマラ
脚本賞 セスク・ゲイ
『サヨナラの代わりに』“You’re Not You” (ALS)
難病患者と夢破れた大学生のプラトニックな友情を描いた物語
あらすじ
弁護士の夫や友人たちに囲まれながら順風満帆な人生を歩んでいた35歳のケイトは、難病ALSだと診断され、1年半後には車椅子生活を余儀なくされてしまう。友人たちの前で無理して明るく振る舞うことに疲れ果てたケイトは、夫の反対にも耳を貸さず女子大生ベックを介護人として雇うことに。しかし完璧主義のケイトは、気まぐれで料理すらまともにできないベックと衝突してしまう。そんなある日、夫の浮気を知ったケイトの家出をベックが手伝ったことから、2人の間に友情が芽生えはじめる。
(参照:https://eiga.com/movie/81385/)
公開年 |
2015年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジョージ・C・ウルフ |
出演 |
ヒラリー・スワンク |
興行収入 |
89万ドル |
おすすめポイント
弁護士の夫と理想的な人生を歩んでいたケイトは、35歳で難病のALSと診断され車椅子での生活を余儀なくされます。ケイトが介護人として雇ったのは常識も知識もない奔放な大学生ベック。
「話を聞いてくれそう」という理由だけで雇われた彼女は、介護の経験もなく、遅刻ばかりで私生活もめちゃくちゃ。それでもケイトが彼女を信頼し心を開くのは、それまで介護人に病人扱いされる悔しさ、夫から1人の女性としてみてもらえない辛さ、友達からのぎこちない気遣いに対する寂しさを嫌というほど感じていたから。ベックは病気に関係なく自分自身をきちんと見てくれる唯一の人だったのです。
難病に冒され運命に立ち向かうケイトと、夢に挫折した大学生ベック。境遇も性格も全く異なる二人に患者と介護人を越えた友情が芽生えていく様子が丁寧に描かれます。本作はケイトが難病に立ち向かう話であり、彼女との友情を通して大人になっていくベックの成長の物語。自分自身をきちんと見てくれる人、分かってくれる人がいることの有り難さに気がつかされます。
難病ALSと闘う女性を演じたヒラリー・スワンクの演技はお見事。そしてオペラ座の怪人のクリスティーヌ役で知られるエミー・ロッサムの美声にも注目です。
『100歳の少年と12通の手紙』“Oscar et la dame rose” (白血病)
残りわずかな人生で一生分を生きた少年と愛を求めない女性の絆
あらすじ
フランスを代表する劇作家エリック=エマニュエル・シュミットが原作・監督・脚本を手掛けた感動作。はれものに触るような態度の大人たちに幻滅していた余命わずかな10歳の少年オスカーにとって、口の悪い宅配ピザ屋の女主人ローズだけが、自分に正直に接してくれる唯一の大人だった。オスカーの希望で12日間毎日、オスカーの元を訪れることになったローズは、1日を10年と考えて過ごすこと、そして毎日神様に手紙を書くことを教える。
(参照: https://eiga.com/movie/55601/ )
公開年 |
2009年 |
制作国 |
フランス、、ベルギー、カナダ |
監督 |
エリック=エマニュエル・シュミット |
出演 |
アミール |
興行収入 |
250万ドル |
おすすめポイント
白血病を患い10歳で余命12日と宣告されたオスカーは、1日を10年として神への手紙で人生の喜怒哀楽を綴りながら残された日々を過ごします。愛や優しさ故の大人達の態度に心を閉ざしてしまう子供の繊細さや、息子が病気であるという事実を直視できない親の葛藤、どちらにも共感できる部分がありもどかしく感じてしまいます。
そんな時オスカーは元女子プロレスラーでピザ屋のローズと出会い、二人の間には絆が芽生えていきます。病状が悪化するオスカーを世話し、死は怖いものではないと教え勇気付けるローズですが、彼女もまたオスカーに大切なことを教わるのでした。
重いテーマでありながら美しい色合いの映像やコミカルな空想シーンがあることにより、フランス映画独特の雰囲気を感じられます。生きることの意味を考えさせられると共に見終わると不思議と暖かい気持ちになれる作品です。
『最高の人生の見つけ方』“The Bucket List” (癌)
病室で出会った2人の男が「棺桶リスト」を手に人生最大の旅に出る!
あらすじ
仕事に人生をささげた大富豪エドワード(ジャック・ニコルソン)と、家族のために地道に働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)は、入院先の病室で知りあった。共に余命は6か月。やりたいことをすべてやり尽くそうと決意し、無謀にも病院を脱出。“やりたいことリスト”を手に、さまざまなことに挑戦する。
(https://www.cinematoday.jp/movie/T0005998)
公開年 |
2008年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ロブ・ライナー |
出演 |
ジャック・ニコルソン |
興行収入 |
1.754億ドル |
おすすめポイント
仕事に人生をささげた大富豪エドワードと家族のために地道に働いてきたカーターは入院先の病室で知りあいます。共に余命は6か月。人生でやり残したことを”棺桶リスト”に書き出した二人は病院を抜け出し旅に出ます。
カーターが棺桶リストに書き出した哲学的な行為をエドワードが俗っぽいイベントに読替えます。スカイダイビングにスーパーカー、サバンナを暴走し、ライフルを撃ちまくる。病気の初老男性にはタフすぎるのではと思うようなことも次々と実現しリストを消していきます。
生き方も価値観も正反対の二人ですが、カーターはエドワードのおかげでお金や時間がなくてできなかったことをやり、エドワードはカーターのおかげで家族との絆をつなぎ直す勇気をもらうのでした。
病室で知り合った二人が人生の最期を生き生きと駆け抜ける様子に、自分だったらどんな”棺桶リスト”を作るだろうと思わず考えてしまいます。
終末期を描きながら爽やかさとユーモアたっぷりの本作。二人の生き様と友情に感動の涙を流すと共に最後にはどこかすっきりとした晴れやかな気持ちが残ります。
🏆第32回日本アカデミー賞(2009年)
外国作品賞ノミネート
『挑戦』を描いた闘病映画(4作品)
病気や障がいを描いた映画は悲しい話や重たい話ばかりだと思っていませんか?中には明るく前向きな力をもらえる作品がたくさんあります!ここでは病気や障がいを抱えながらも夢や目標に挑戦する主人公を描いた作品から特におすすめの4つをご紹介します。
『僕と世界の方程式』“X+Y” (自閉症スペクトラム)
数学オリンピックを目指した天才少年が見つける幸せの方程式とは
あらすじ
自閉症スペクトラムと診断されたネイサンは、他人とのコミュニケーションは苦手だが、数学に関してはずば抜けた才能を持っていた。普通の学校では適応できない息子の才能を伸ばそうと、母のジュリーは数学教師ハンフリーズに個人指導を依頼。ネイサンは国際数学オリンピックのイギリス代表チームの一員に選ばれるまでになる。
(参照:https://eiga.com/movie/85884/)
公開年 |
2017年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
モーガン・マシューズ |
出演 |
エイサ・バターフィールド |
興行収入 |
120万ドル |
おすすめポイント
自閉症スペクトラムを抱えながらも人並み外れた数学の才能を持つ少年ネイサンは、一番の理解者であった父親を事故で亡くし、自分の殻に閉じこもってしまいます。
母親の勧めで数学オリンピックを目指すために参加した強化合宿では、自分以上の天才や同じく選抜メンバーで自閉症を抱える少年、そして家族の期待を背負う少女メイに出会います。
大会が進むにつれて外の世界に目を開くようになったネイサンは、体験したことのない感情に出会うことに。それまで数字や図形が全てであった少年は世界には数学では解けない問題があること、答えが出せない感情があるということを知ります。ネイサンは「頭が悪い」と心開くことが出来なかった母親からシンプルだけど最も大切な方程式を教わるのでした。
数学オリンピックの独特な雰囲気や緊張感がリアルに描かれている本作。正直数学の話にはついていけませんが、数字だけでなく美しい色と音に溢れたネイサンの世界観はとても素敵です。少年の成長と親子の愛にじんわりと温かい気持ちになれる作品です。
『英国王のスピーチ』“The King’s Speech” (吃音症)
ジョージ6世が吃音を乗り越え国民に愛される王になるまでの実話に基づく感動作
あらすじ
現イギリス女王エリザベス2世の父ジョージ6世の伝記をコリン・ファース主演で映画化した歴史ドラマ。きつ音障害を抱えた内気なジョージ6世(ファース)が、言語療法士の助けを借りて障害を克服し、第2次世界大戦開戦にあたって国民を勇気づける見事なスピーチを披露して人心を得るまでを描く。
(参照:https://eiga.com/movie/55750/)
公開年 |
2011年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
トム・フーバー |
出演 |
コリン・ファース |
興行収入 |
4.274億ドル |
おすすめポイント
現イギリス女王エリザベス2世の父ジョージ6世が吃音症を克服するまでの伝記を映画化した歴史ドラマ。
内気な性格に加え幼い頃から吃音症に悩んでいたジョージ6世は、厳格な父親に様々な式典での演説を命じられたことをきっかけに、言語療法士の助けを借りて障害を克服しようと試みる。
ラジオが普及した時代、戦争を迎えようとする大衆にとって「国王の言葉」は大きな意味があるもの。吃音症を抱えるジョージ6世にそのプレッシャーは重くのしかかります。
治療士のライオネルを訪れたジョージ6世は自分を対等な人間として扱う彼の診察に戸惑いを覚えます。しかし彼にも言語障害を治療するきっかけとなった切ないストーリーがあるのでした。国王と庶民ではなく一対一の人間としての絆がジョージ6世に勇気を与えます。
第二次世界大戦の開始という歴史の大きな転換点の裏で、国王が吃音という小さくも重大な問題と直面していたということはほとんど知られていなかったのではないでしょうか。それは王族ならではの苦悩ですが、同時に一人の男の葛藤でもあり共感してしまいます。
側近たちが見守る中、放送室へ向かう時の永遠に続くのかのような描写と高まる緊張感。最後のスピーチシーンは圧巻です!
🏆第35回アカデミー賞(2012年)
受賞 外国作品賞
🏆第83回アカデミー賞(2011年)
受賞 作品賞
監督賞 トム・フーバー
主演男優賞 コリン・ファース
脚本賞 デヴィッド・サイドラー
ノミネートほか8部門
🏆第68回ゴールデングローブ賞(2011年)
受賞 最優秀主演男優賞 コリン・ファース
ノミネートほか6部門
『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』“My Blind Date with Life” (視覚障害)
ホテルマンを目指す青年が 5%の視界で人生を切り開く!
あらすじ
先天性の病気により95%の視覚を失ってしまったサリー。5つ星ホテルで働くという夢を実現させたいサリーは、無謀にも目が見えないことを隠して一流ホテルで見習いをスタートすることに成功する。周囲からの助けも借りながら、持ち前の明るさと機転を利かせ、サリーは次々とホテルの研修課題をクリアしていった。しかし、完璧かに思えた偽装計画は、ある女性との出会いによって、徐々にほころびが出るようになってしまう。
(参照:https://eiga.com/movie/86692/)
公開年 |
2018年 |
制作国 |
ドイツ |
監督 |
マルク・ローテムント |
出演 |
コスティア・ウルマン |
興行収入 |
516万ドル |
おすすめポイント
本作は10代でほぼ全盲になるも豪華ホテルのレストランマネージャーにまで上り詰めたサリヤ・カハヴァッテの実話に基づく物語。
5つ星ホテルで働くことを夢見るサリーは先天性の病で視力の95%を失います。しかし彼は夢を叶えるためにホテルマンの研修生となり、視力を失っていることを隠しながら数々の課題に挑みます。
劇中に映し出されるサリーの5%の視界は想像以上に過酷で普通ならば生活をすることはおろか、障害を隠して夢を追うなんて不可能だと思えるもの。それでもサリーには仕事も恋も諦めないウソを貫き通す覚悟がありました。場所を把握するための下調べや自主練など他人の何倍もの努力をし、家族や研修仲間の手を借りながら、持ち前の明るさと機転で困難を切り抜けていきます。
誰でもある種の生きづらさは抱えているものですが、サリーが夢を追う姿、そしてこれが実話であると言う事実に勇気と希望をもらえます。ユーモアたっぷりテンポよくコメディタッチで描かれた笑って泣ける作品です。
『思いやりのススメ』“The Fundamentals of Caring” (筋ジストロフィー)
心を閉ざした青年と人生に絶望した介護士の笑って泣けるロードムービー
あらすじ
ある出来事をきっかけに作家の道をあきらめ、介護士として働きはじめたベン。初めての仕事で、筋ジストロフィーを患う車椅子の少年トレバーの介護を担当することになった彼は、気難しいトレバーと時にぶつかり合いながら次第に心を通わせていく。そんなある日、ベンは毎日のほとんどを自宅の中だけで過ごすトレバーを外の世界へ連れ出すべく、トレバーが地図で眺めていた「世界で1番深い穴」を目指して車で旅に出る。
(参照:https://eiga.com/movie/85494/)
公開年 |
2016年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ロブ・バーネット |
出演 |
ポール・ラッド |
興行収入 |
おすすめポイント
息子を事故で亡くし、離婚調停にも踏み切れず人生のどん底にいるベン。介護士として初めて担当することになったのは筋ジストロフィーを患い心を閉ざした青年トレバーでした。
最初は反抗的で皮肉屋のトレヴァーに戸惑うベンですが、家の中で決まったことだけをして生活する彼を外に出すべく「アメリカ名所」を巡る1週間の旅をすることに。
踏み出した世界は初めてのことだらけ。捻くれたトレヴァーの軽口に合わせつつも、誠実に思いやりを持って接するベンは、徐々に彼の心をつかんでいきます。背中を押され、毒づきながらも勇気を出して1歩踏み出すトレヴァー。二人の関係性がとてもよく描かれています。
グレかけたヒッチハイカーの少女や出産間際の妊婦さんなど、一生関わるはずなかっただろう人たちに出会い共に旅を続けます。主人公含めそれぞれ問題を抱えている登場人物達が人との出会いを通して成長していく様子に心温まります。
障害と介護を題材にしながらも重くならず、トレヴァーの独特すぎるユーモアと軽快な台詞回しに終始クスッと笑えます。最後のシーンは爽快でなんだか羨ましいような笑
人を介護するとは、思いやるとは何かを教えてくれる素敵なロードムービーです!
『実話に基づく患者と医者の奮闘記』を描いた闘病映画(4作品)
現代の多くの病気が治療可能になっているのは、治療法発見や治療薬開発に全身全霊で挑んだ医師や研究者、患者達のおかげです。そんな難病と闘う患者や医者の奮闘を描いた作品の中から、今回は実話に基づいて制作された4つの作品をご紹介します。
『レナードの朝』“Awakenings” (嗜眠性脳炎)
治療不能の“眠り病”に侵された男と一人の医師の奮闘を描いた感動の実話
あらすじ
1969年。ニューヨーク、ブロンクスにある慢性神経病患者専門の病院に赴任したセイヤー医師は、話すことも動くこともできない患者たちに反射神経が残っていることに気づき、訓練によって彼らの生気を取り戻すことに成功する。ある日彼は、30年前にこの病院に入院して以来ずっと眠り続けている嗜眠性脳炎の患者レナードに、まだ認可されていないパーキンソン病の新薬を投与する。そしてある朝、レナードはついに目を覚ます。
(参照:https://eiga.com/movie/50882/)
公開年 |
1991年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ペニー・マーシャル |
出演 |
ロバート・デ・ニーロ |
興行収入 |
5210万ドル |
おすすめポイント
脳炎患者と医師による1969年の夏に起きた奇跡のような実話。重度の慢性障害疾患を扱う病院に就任したセイヤー医師が出会ったのは、幼少期に嗜眠性脳炎を発症し30年間意識のない状態で病院で眠っていた患者レナード。同じような病気を抱える患者達を診ていく中で治療の鍵となる発見をしたセイヤー医師は、新薬による実験的な治療でレナードを目覚めさせます。
長い昏睡状態から目覚めた後のレナードの少年がそのまま大人になったようあどけなさや屈託のない笑顔から感じるのは空白の30年間。それでも自由に動けるようになったレナードは失われた人生を取り戻すように生き生きと過ごし、二人は医者と患者を超えた友情を築いていきます。物語の終盤では、セイヤー医師の葛藤とレナードの強い意志、そして二人の深い絆に胸が締めつけられます。
ロビン・ウィリアムズの人懐っこい笑顔や眼差しは、真面目で愛に満ちたセイヤー医師そのもの。そしてレナードの病気や複雑な心情を見事に演じたロバート・デニーロの名役者ぶりを感じることができます。
難病に挑む医師と患者の姿を通して、私たちに些細な幸せに人生の喜びを見出すことの大切さを教えてくれる優しく悲しい真実の物語です。
🏆第15回日本アカデミー賞(1992年)
外国作品賞ノミネート
🏆第63回アカデミー賞(1991年)
作品賞ノミネート
主演男優賞ノミネート ロバート・デ・ニーロ
脚色賞ノミネート スティーブン・ザイリアン
🏆第48回ゴールデングローブ賞(1991年)
最優秀主演男優賞受賞 ロビン・ウィリアムス
『ベスト・オブ・メン 〜人間の最高〜』“The Best of Men” (麻痺)
戦争負傷兵と命を諦めなかったグットマン医師のパラリンピック誕生の物語
あらすじ
1948年に誕生したパラリンピックの感動の記録。ドイツ人医師がイギリスに渡り、患者の人生を激変させる。麻痺で苦しむ兵隊は見捨てられ、医療の怠慢によって死に向かっていた。ドイツ人医師はスポーツをリハビリに導入し、彼らの人生に突破口を開く。
(PrimeVideo)
公開年 |
2012年 |
制作国 |
イギリス |
監督 |
ティム・ウィットビー |
出演 |
ジョージ・マッケイ |
興行収入 |
おすすめポイント
ドイツ人医師ルートヴィヒ・グットマンはパラリンピックの父とされる実在の人物。本作はグットマン医師が医療現場を変え、パラリンピックの礎を築いくまでの姿を描いた実話。
第二次世界大戦さなかのイギリス、棺桶箱に入れられ病院に搬送されてくるのは脊椎を損傷し麻痺で苦しむ戦争負傷兵たち。ホスピス的ケアの元、患者達はただ静かに自分の死の瞬間を待つばかりでした。ドイツからイギリスに亡命したグットマン医師は、そんな医療現場を目の当たりにし、医師・看護師の意識、現場の医療、そして患者たちを変えていきます。ベッドの上で死を待つだけであった彼らに、時に優しく寄り添い、時に厳しい現実を突きつけながらも、残されたものを最大限に生かすことを教えます。
リハビリとして行われたチームスポーツを通して、元兵士たちが闘争心と自信を取り戻していく様子はパラリンピックの真髄を感じます。グットマン医師が救ったのは命だけでなく患者の可能性と生きる希望でした。一人の医者の考え方と信念からこれほどまでに世界が変わったことに驚くと共に、人はどんな状況にあっても可能性を持っているという強いメッセージを与えられた気がします。
映画を見た後、パラリンピックや障碍者スポーツがまた違って見えるかもしれません。
『ダラス・バイヤーズクラブ』“Dallas Buyers Club” (HIV)
余命30日からの大逆襲!司法と闘い生きる権利を訴え続けた一人の男の記録
あらすじ
1985年、テキサス生まれの電気技師ロン・ウッドルーフはHIV陽性と診断され、余命30日と宣告される。米国には認可された治療薬が少ないことを知り、納得のできないロンは代替薬を求めてメキシコへ渡る。そこで米国への薬の密輸を思いついたロンは、無認可の薬やサプリメントを売る「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立。会員たちは安い月額料金で新しい薬を手にすることができ、クラブはアングラ組織として勢いづく。しかし、そんなロンに司法の手が迫り……。(https://eiga.com/movie/79386/)
公開年 |
2014年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
ジャン=マレク・ヴァレ |
出演 |
マシュー・マコノヒー |
興行収入 |
5570万ドル |
おすすめポイント
1980年代、当時無認可だったHIV治療薬を密輸販売し、エイズ患者のために法と社会と闘った実在の人物ロン ・ウッドルーフの半生を描いた実話。
電気技師とロデオカウボーイをしながら賭博と酒と女遊びの日々を送っていたロンは、突然HIVで余命30日の宣告を受けます。メキシコへ渡り有効な未承認薬を手に入れると、ロンはトランセクシャルのレイヨンを仲間に引き入れ、密輸した未承認治療薬を国内で捌く「ダラス・バイヤーズクラブ」という組織を設立。「ダラス・バイヤーズクラブ」の成功が政府や製薬会社の反感を買うなか、ロンは国を相手取る裁判を起こし、生きる権利を得るための戦いに挑みます。
差別的で堕落しきった毎日を生きていた男は、HIV発症をきっかけに差別される苦悩を味わい、痛みを分かち合うことを知ります。死の淵に立って初めて生きることと向き合うロンのエネルギーは凄まじく、現状の社会を変えるため突き進んでいく姿は見る人の心を震わせます。
アカデミー賞を受賞したマシュー・マコノヒーとジャレッド・レトの徹底した役作りと圧巻の演技に引き込まれます。
🏆第86回アカデミー賞(2014)
主演男優賞受賞 マシュー・マコノヒー
助演男優賞受賞 ジャレッド・レト
メイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞
ノミネート他3部門
🏆第71回ゴールデングローブ賞(2014)
最優秀主演男優賞受賞 マシュー・マコノヒー
最優秀助演男優賞受賞 ジャレッド・レト
『小さな命が呼ぶ時』“EXTRAORDINARY MEASURES” (ポンペ病)
子供たちを救うため全てを賭けたビジネスマンと博士の奮闘を描いた実話
あらすじ
仕事にも家庭にも恵まれ順風満帆な生活を送るジョン。ところが、愛する娘は不治の病に冒されていた。病名は《ポンペ病》。平均寿命9年という難病が彼女の体を蝕んでゆく・・・彼にとってかけがえのない小さな命、娘を救うために、ジョンは人生を賭けた決断をする。エリートビジネスマンというキャリアを捨て、孤独な天才科学者とともに製薬会社を起業するのだ。これは、無謀とも思える治療薬開発にすべてを賭けた人たちの奇跡の実話。原作に惚れ込んだハリソン・フォードは、自らが製作総指揮を務めている。
(参照:https://www.sonypictures.jp/he/933449)
公開年 |
2010年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
トム・ヴォーン |
出演 |
ブレンダン・フレイザー |
興行収入 |
1500万ドル |
おすすめポイント
難病に侵された子どもを救う治療薬の開発のために、製薬会社まで設立した父親の奔走を描く実話。
エリートビジネスマンのジョンは、難病ポンペ病を患い余命わずかな幼い娘と息子の命を救うため、治療薬研究の第一人者ロバート博士に助けを求めます。資金不足で断られてしまったジョンは会社を辞め、新薬開発のためにロバートと共に会社を設立することを決意します。
我が子のためにキャリアを全て捨てて新薬開発に挑む父親の姿は感動的。しかし、ただ愛と熱意でむしゃらに突っ走っていくわけではないのが本作の面白いところ。製薬会社設立に立ち塞がる様々な困難や、新薬開発と実用化までのプロセスがビジネス的な観点からリアルに描かれます。仲間との不和や会社との軋轢といった現実的な問題がなんとも歯痒い。現実を突きつけられます。
ポンペ病患者とその家族の感謝のスピーチが研究者たちの心を動かす様子はとても感動的。
壁にぶち当たりながらも奥さんや子供の前では辛さを見せないブレンダン・フレイザーの誠実なパパぶりと、眉間に皺を寄せたハリソン・フォードの頑固な研究者ぶりが絶妙なマッチングです。
『ミステリー・スリラー・鬱』を描いた闘病映画(4作品)
衝撃のラストやどんでん返しがあり見ていてハラハラする映画が好きという方は多いのではないでしょうか。病気をテーマにしたサスペンスには不眠症や記憶障害、隔離病棟など設定だけでもどことなく不穏な感じがして好奇心がそそられる作品が多いです。ここではサスペンスやスリラー、鬱映画など4作品をご紹介します。
『マシニスト』“The Machinist” (不眠症)
365日間眠っていない男が巻き込まれる不可解な事件を描いたスリラー
あらすじ
工場で平凡な機械工(マシニスト)として働くトレバーは、極度の不眠症に陥り、すでに1年間もほとんど眠っていない状態だった。身体は痩せ衰え、誰もが心配する中、それでも毎日仕事に向かい、黙々と働くトレバー。そんなある日、彼は自宅の冷蔵庫のドアに不気味な張り紙を見つけ奇妙な不安に襲われる。それと前後して、彼の周囲では不可解な出来事が次々と起こり始める。同僚が機械で片腕を失う事故に遭い、トレバー自身も危うく命を落としかける。そして、その影には新入りの同僚アイバンの姿が。ところが、トレバー以外の誰もそのアイバンという男の存在を知らなかった…。
(参照:https://www.allcinema.net/cinema/321234)
公開年 |
2005年 |
制作国 |
アメリカ、スペイン |
監督 |
ブラッド・アンダーソン |
出演 |
クリスチャン・ベール |
興行収入 |
820万ドル |
おすすめポイント
極度の不眠症で1年間眠らずに過ごす機械工の男トレバー。ある日、アイバンと名乗る謎の男が現れ、自宅で不気味なメモを見つけるが、それ以降彼の周囲で不可解な出来事が頻発するように。誰かが自分を陥れようとしていると感じたトレバーは疑心暗鬼になりながらも真相を探り始めます。
カメレオン俳優として知られるクリスチャン・ベイルが約30キロ減量して主演に挑んだことで話題になった本作。「バットマン・ビギンズ」の彼からは想像もつかないほどの豹変ぶりと、主人公が狂っていく様を見事に表現した鬼気迫る怪演にプロ根性を感じます。
暗号めいた数字や記号、畳み掛けるように謎が散りばめられ、話が進んでも着地点の分からないストーリーは最後まで緊張感たっぷり。周りの人間が誰も信用出来なくなる状況というのは正しく恐怖。狂っていく精神が主人公の身体を蝕んでいく過程は恐ろしく、主人公の屍のような肉体と全体的に冷たいトーンの映像が、視聴者を精神的に追い詰める不穏極まりない演出に拍車をかけます。
トレバーを狂気に導いているものは一体なんなのか、ラストで明かされる衝撃の事実とは。
『シャッターアイランド』“Shutter Island” (精神疾患)
精神病患者収容する孤島で起きた失踪事件の謎に迫る本格サスペンス
あらすじ
精神を病んだ犯罪者だけを収容し、四方八方を海に囲まれた「閉ざされた島(シャッター アイランド)」から一人の女が姿を消した。島全体に漂う不穏な空気、何かを隠した怪し気な職員たち、解けば解くほど深まる謎……。事件の捜査に訪れた連邦保安官テディがたどりつく驚愕の事実とは!?
(参照:https://filmarks.com/movies/17452)
公開年 |
2010年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
マーティン・スコセッシ |
出演 |
レオナルド・ディカプリオ |
興行収入 |
2.948万ドル |
おすすめポイント
1954年、ボストン郊外、部屋には外から鍵がかけられ、断崖絶壁に囲まれた孤島には逃げ場もないはずの精神病の犯罪者隔離病棟から突如姿を消した女性患者。不可解な失踪事件の謎を解くため2名の連邦保安官がシャッターアイランドへ乗り込むところから物語は始まります。
捜査を開始したレオナルド・ディカプリオ演じる保安官テディと相棒チャックを待ち受けるのは、閉ざされた収容施設、激しい嵐、不穏な空気、非協力的な職員達。ただならぬ不気味な雰囲気と閉塞感の中、二人は真相解明の鍵となる情報を探しますが、断片的な記憶や患者の残す謎の言葉は謎を深めていくばかり。
マーティン・スコセッシ監督が作り上げるスリラーとホラーの技巧を総動員したような不気味な世界観に目が離せません。衝撃のラストが待ち受けるネタバレ厳禁映画、日本で出版された原作小説は最終章が袋とじになっていたというほど。最後のオチをどう解釈するかは見る人次第。細やかな伏線が散りばめられており、2回見直して面白い作品です。
『メメント』“Memento” (前向性健忘症)
10分間の記憶しかもたない男の復讐劇を描いた難解すぎるミステリー
あらすじ
強盗犯に襲われて妻を失い、頭部を損傷し、約10分間しか記憶を保てない前向性健忘という記憶障害になったレナード。彼は、ポラロイド写真にメモを書き、体中にタトゥーを彫って記憶を繋ぎ止めながら、犯人を追う。実在するこの障害を持つ男を主人公に、時間を遡りながら出来事を描くという大胆な構成が話題を呼び、全米でインディペンデントでは異例のヒットを記録。
(参照:https://eiga.com/movie/1532/)
公開年 |
2000年 |
制作国 |
アメリカ |
監督 |
クリストファー・ノーラン |
出演 |
ガイ・ピアース |
興行収 |
4000万ドル |
おすすめポイント
ある日強盗に妻を殺され、怪我の影響で記憶障害を患い記憶を10分間しか保てなくなったレナードは、妻を殺した復讐を誓い犯人探しに乗り出します。次々と薄れて行く記憶を留めるため、会った人物をポラロイドカメラで撮影し、得た情報をメモし、中でも重要な事はタトゥーとして体に記録します。友人テディの助けを借りながら犯人を突き止めようとしますが、謎を追えば追うほど更に広がっていく謎。
逆向して進む白黒とカラーのシークエンスが交互に映されていくことで、観客は状況が把握できず、記憶が10分しか持たない主人公レナードと同じ視点から物語を見ることになります。同じ映像が何度も登場し、伏線が回収されたかと思えばまた謎が出てくるという現象が10分毎に続くため、観客側の記憶力と頭の回転が求められます。独創的で斬新な構成が特徴的な本作は、『インターステラー』や『テネット』など時間の仕掛けを得意とするクリストファー・ノーラン監督の原点であり出世作。
最初は主人公の謎に興味を惹かれ、ストーリーが少しずつ見えてくる中盤でのめり込み、最後パズルのピースが全てはまった時、事件の全貌と衝撃の真実が明らかになります。鋭い人でもオチを読めない映画として知られる本作、2回観ないと気が済まないかもしれません。
🏆第74回アカデミー賞(2002年)
脚本賞ノミネート クリストファー・ノーラン / ジョナサン・ノーラン
編集賞ノミネート ドディ・ドーン
🏆第59回ゴールデングローブ賞(2002年)
最優秀脚本賞ノミネート クリストファー・ノーラン
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』“Dancer in the Dark” (視覚障害)
なんでこうなるの…。一人の女性の残酷すぎる運命を描くミュージカル仕立ての物語
あらすじ
チェコからアメリカにやってきたセルマは女手ひとつで息子を育てながら工場で働いている。セルマを母のように見守る年上の親友キャシー、何かにつけて息子の面倒を観てくれる隣人ビル夫妻、セルマに静かに思いを寄せるジェフ。様々な愛に支えられながらもセルマには誰にも言えない悲しい秘密があった。病のため視力を失いつつあり、手術を受けない限り息子も同じ運命を辿るのだ。愛する息子に手術を受けさせたいと懸命に働くセルマ。しかしある日、大事な手術代が盗まれ、運命は思いもかけないフィナーレへ彼女を導いていく・・・。
(参照:https://filmarks.com/movies/26500?page=1004)
公開年 |
2000年 |
制作国 |
デンマーク |
監督 |
ラース・フォン・トリアー |
出演 |
ビョーク |
興行収入 |
4000万ドル |
おすすめポイント
シンガーのビョークが主演を務めるミュージカル仕立てのヒューマンドラマ。
1960年代、チェコからアメリカの片田舎に移り住み、工場で働きながら女手ひとつで息子ジーンを育てるセルマ。遺伝性の病を抱える彼女は視力を失いつつあり、手術を受けない限りジーンも同じ運命を辿ることになります。共産主義国チェコからの移民女性である彼女が職を失えば生きる術はありません。たった一つの希望は手術費用を稼いで我が子の人生に光を与えることでした。
そんなセルマの心の支えはミュージカルの舞台で歌いながら踊ること。工場の作業音も線路の鉄筋に響く音もセルマにはダンスの演奏に聞こえました。不遇な現実の中、セルマの頭の中で繰り広げられるミュージカルシーンでは、彼女の生き生きとした表情と深い精神性を訴える歌詞が融合し、セルマの純粋さを感じさせます。
ビョークの美しい歌声と対照的に、セルマの身には畳み掛けるように不幸が降りかかります。観終わった後は放心状態、数日は引きずってしまうかもしれません。
無垢な心を持った一人の女性が辿る過酷な運命と、全てを犠牲にして息子に捧げる盲目的な愛に感情を揺さぶられるとともに、人間という生き物の深みを感じます。
設定も話も映像もとことん暗い、でも美しい。ミュージカルはちょっと…という方にもおすすめしたい作品です。
🏆第24回日本アカデミー賞(2001年)
外国作品賞受賞
🏆第73回アカデミー賞(2001年)
主題歌賞ノミネート
🏆第58回ゴールデングローブ賞(2001年)
最優秀主演女優賞ノミネート
最優秀主題歌賞ノミネート
🏆第53回カンヌ国際映画祭(2000)
コンペティション部門受賞
パルム・ドール受賞 ラース・フォン・トリアー
女優賞受賞 ビョーク
ノミネートほか2部門
【難病・闘病】を描いたオススメ映画・厳選33作品 まとめ
皆さん、いかがでしたでしょうか。
自分の人生の支えになるような、力強い作品と出会えると良いですね。また、登場人物からみなぎるパワーに触発され、生きる活力が溢れてくるような映画体験になれば幸いです。
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それでは素敵な映画ライフを!
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